相場概況(前引け)
154円高と反発、輸出株や金融株に買い
東京株式(前引け)=154円高と反発、輸出株や金融株に買い

 
15日午前の日経平均株価は反発し、午前終値は前日比154円31銭高の3万8628円61銭だった。
 
朝高後に伸び悩む展開。米12月卸売物価指数(PPI)が市場予想を下回りインフレへの警戒感が後退したことが好感され、前日のNYダウは221ドル高と続伸した。これを受け、日経平均株価も値を上げてスタート。前日までの4日間で1600円程度下落していたこともあり、自律反発狙いの買いが流入した。日経平均株価は朝方に300円高まで買われたが、上値では利益確定売りに押され買い一巡後はマイナス圏に転じる場面があった。ただ、下値では買い直され再びプラス圏に転じた。銀行や保険、小売りなどが高い。
 
外国為替市場で円安基調が続いていることを支えに輸送用機器や電気機器など輸出株が買われ、日銀の政策金利引き上げに対する思惑から銀行や保険の金融株も上昇した。
 
ただ、上値では戻り待ちの売りが出て日経平均は下げに転じる場面があった。トランプ次期米大統領の政策や米長期金利の高止まりへの警戒感、韓国の政治情勢などが重荷となった。市場関係者は、「特に投資家は米長期金利の動向に神経質になっており、積極的に上値を追う雰囲気に乏しい」とみていた。
 
 
10年物国債利回りは1.235%と上昇一服だが、昨日の氷見野良三日銀副総裁の発言を受けて、1月利上げ観測が浮上。メガバンクなど金融株の刺激材料となっている。相対的にTOPIX優勢の地合いとなっており、後場もこの流れは続くと想定。今晩の海外市場では12月米消費者物価指数の発表を控えていることもあり、積極的な売買は手控えられるだろう。商い減少のなか、日経平均は3万8600円水準での小動きとなりそうだ。

 
 
 
東証株価指数(TOPIX)は反発した。前引けは18.06ポイント(0.67%)高の2700.64だった。JPXプライム150指数も反発し、8.11ポイント(0.68%)高の1194.94で前場を終えた。
 
前引け時点の東証プライムの売買代金は概算で1兆8653億円、売買高は7億9151万株だった。東証プライムの値上がり銘柄数は1003。値下がりは569、横ばいは69だった。
 
業種別では、その他製品、銀行、保険、水産・農林、電気機器などが上昇した一方、医薬品、建設、石油・石炭、ガラス・土石の4セクターのみ下落した。
 
個別銘柄では、証券会社のポジティブなレポートを材料に良品計画も上昇。三菱UFJフィナンシャル・グループや三井住友フィナンシャルグループ、みずほフィナンシャルグループ、東京海上ホールディングスまた、第一生命HD、T&Dホールディングス、千葉銀行、SOMPOホールディングスなど金融株の上昇も目立った。ファナック、キーエンス、安川電機、SHIFTなど設備投資関連が上昇したほか、任天堂、ファーストリテイリングがしっかり。このほか、丸紅、スクリーンHD、ソニーグループなどが上昇した。
 
一方、アドバンテスト、ディスコ、レーザーテック、ソシオネクスト、SUMCOなど半導体関連の一角が下落したほか、日本製鋼所、川崎重工業、三菱重工業など防衛関連もさえない。このほか、フジクラ、SMC、古河電工、コニカミノルタ、レゾナックHD、富士電機などが下落した。

 

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