相場概況(前引け)
644円高と続伸、米株高で、半導体関連に買い
東京株式(前引け)=644円高と続伸、米株高で、半導体関連に買い

 
27日午前の日経平均株価は続伸し、前引けは前日比644円31銭高の5万0203円38銭だった。取引時間中に5万円台に乗せるのは20日以来となる。
 
前日の米国株市場では利下げ期待を支えにNYダウなど主要株価3指数が揃って上昇基調を継続。フィラデルフィア半導体株指数(SOX)も前日比2.7%高と騰勢を強めた。この流れを追い風に、東京株式市場でもAI・半導体関連を中心に投資資金が流入。
先物を絡めたインデックス買いも加わり、日経平均は一時760円あまり上昇し再び5万円大台に乗せた。TOPIXは今月13日につけた史上最高値(3381.72)をザラ場で上回る場面があった。プライム市場の値上がり銘柄数は6割程度だった。
 
前日のNYダウ工業株30種平均など主要株価指数は上昇した。低調な米経済指標で米連邦準備理事会(FRB)の追加利下げ観測が強まり、投資家心理が強気に傾いた。東京株式市場でも運用リスクをとりやすくなった海外投機筋による株価指数先物への買いが断続的に入った。主力のハイテク株のほか、日銀の追加利上げ観測を背景とした銀行株の上昇が目立った。建設や電力など内需関連株の一角にも出遅れを意識した物色が続いた。
 
買い一巡後の上値はやや重かった。節目の5万円を上回った水準では個人投資家などによる利益確定や戻り待ちの売りが出た。市場では「地銀や信金など国内機関投資家は様子見姿勢が強く、売買注文は限定的にとどまっている」との声があった。
 
後場の日経平均株価は、上昇基調が継続する可能性が高い。背景として、米国株の好調と抱える利下げ観測、半導体やテクノロジー関連の物色継続が挙げられる。また、直近で想定されていた5万円台回復への意欲が買いを支えやすい。ただし、国内の金利動向や為替の円高・円安の振れ、ならびに需給のひっ迫感、さらには国内経済・政策関連のニュースに対する警戒感も依然として存在する。これらの要因が後場の上げ幅を抑える可能性もあり、過熱感の有無に注目したい。
 
 
東証株価指数(TOPIX)は続伸した。前引けは16.48ポイント高の3371.98だった。一時は13日の最高値(3381.72)を上回った。JPXプライム150指数は続伸して前場を終えた。
 
前引け時点の東証プライムの売買代金は概算で2兆5105億円、売買高は9億8112万株だった。東証プライムの値上がり銘柄数は953と全体の6割弱を占めた。値下がりは584、横ばいは65だった。
 
業種別株価指数(33業種)は非鉄金属、電気機器、ガラス・土石製品などが上昇。下落は医薬品、石油・石炭製品、水産・農林業など。
 
個別ではソフトバンクグループ(SBG)をはじめ、アドバンテストやレーザーテック、東京エレクトロン、キオクシアホールディングスが水準を切り上げた。フジクラはしっかり。古河電気工業が高く、三井住友フィナンシャルグループ、サンリオが堅調に推移した。山口フィナンシャルグループが値を飛ばした。TDKやイビデンなどアップル関連も高い。
 
半面、ディスコや三菱重工業、三井海洋開発が軟調。テルモやセコムも安い。ネクセラファーマは大幅安となった。中外製薬、塩野義など医薬品関連が下げた。

 

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