相場概況(前引け)
反落、半導体関連買われる一方自動車株が安い
東京株式(前引け)=反落、半導体関連買われる一方自動車株が安い

 14日午前の日経平均株価は反落し、午前終値は前日比308円67銭安の3万7874円59銭だった。
 
きょう前場は広範囲に利益確定売りが優勢となり、日経平均は反落し3万8000円台を再び下回って前場の取引を終えた。前日まで13連騰を記録しているTOPIXも下値を試す展開を強いられている。前日の米ハイテク株高を受け、半導体関連の主力銘柄などへの買いが顕著となったが、一方で自動車株などが売りのターゲットとなり全体指数を押し下げている。個別でも値下がり銘柄数が1300を上回り、プライム市場全体の8割超を占めるなど幅広い銘柄がリスク回避の動きとなった。
 
外国為替市場で円相場が対ドルで強含んだことも輸出関連株を中心に相場の重荷となった。
米中貿易摩擦による世界の景気悪化懸念が後退したことから、前日の日経平均は2月27日以来、およそ2カ月半ぶりの高値を付けた。市場関係者は「日経平均は前日まで4連騰、東証株価指数(TOPIX)は13連騰とさすがに急ピッチで戻し過ぎた感がある。目先の達成感から利益確定目的の売りや戻り待ちの売りが出ている」と指摘した。
 
14日午前の東京外国為替市場で、円相場は1ドル=147円台前半と前日17時時点と比べて円高・ドル安が進んだ。トヨタなど自動車には採算悪化を懸念した売りが出た。
 
日経平均は朝方、一時140円あまり上昇した。前日の米ハイテク株高を受けて、アドテストなど値がさの半導体関連株が買われた。
 
後場の東京株式市場は決算発表銘柄に関心が集中し、日経平均は前場終値水準でのもみ合いとなりそうだ。本日は12時台にニッスイ、鹿島、東レ、アステリア、ADEKA、13時台に住友化学、SUBARU、ミツバ、萩原電気HD、14時台に安藤ハザマ、三住道路、SMC、酒井重、西武HDなどが予定されている。

 
 
TOPIXは反落した。前引けは33.55ポイント安の2738.59だった。JPXプライム150指数も反落し、18.24ポイント安の1207.68で前場を終えた。
 
前引け時点の東証プライムの売買代金は概算で2兆6626億円、売買高は10億5979万株だった。東証プライムの値下がり銘柄数は1340。値上がりは260、横ばいは30だった。
 
業種別では、輸送用機器、不動産、精密機器、石油・石炭、医薬品などが下落した一方、銀行、鉱業、非鉄金属、空運、情報・通信の5セクターのみ上昇した。
 
個別銘柄では、今期純利益予想が17%増となったが市場予想を下回ったことからニトリHDが下落したほか、ホンダも今期純利益予想が市場予想を下回ったことで売られた。このほか、決算がネガティブ視されて、カシオ、出光興産、ニチレイも売られた。また、安川電機はMSCIから除外がネガティブ視されて大幅反落。川崎重工業が安く、三菱重工業も冴えない。日本製鋼所、三井化学、ヤマハ発動機、トヨタ自動車、サンリオなども下落した。シップヘルスケアホールディングスが急落、ロート製薬も大きく下値を探る展開になった。
 
一方、フィラデルフィア半導体株指数の上昇を受けて、ディスコが断トツの売買代金をこなし大幅高、アドバンテスト、ソシオネクスト、スクリーンHD、レーザーテックも物色人気。ソフトバンクグループも高い。決算発表と同時に大規模な自社株消却と自社株買いを発表した丸井Gが大幅高となったほか、好決算が材料視されたネクソンが急騰し年初来高値を更新。三井E&Sが高く、IHIも買いを集めた。ネクソンが急騰、日新、山一電機なども値を飛ばした。


 

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