東京株式(前引け)=続伸、最高値上回る 海外勢の買い継続
18日午前の日経平均株価は続伸し、午前終値は前週末比379円53銭高の4万3757円84銭と、前週末に更新した最高値を上回った。
東証株価指数(TOPIX)も前週末に更新した最高値を上回る水準で午前の取引を終えた。
きょう前場は前週末に続きリスク選好の地合いが継続した。前週末の米国株市場ではNYダウが小高く引けたものの、ナスダック総合株価指数は続落とやや上値が重くなっている。半導体関連が売られるなど一部利食いを優先する動きもみられるが、東京株式市場では引き続き先高期待が根強く、押し目待ちに押し目なしの状況となっている。
日経平均は途中伸び悩む場面はあったものの、前場中盤以降は買い直され一時400円あまりの上昇をみせた。また、前引けも強気優勢のまま高値圏で着地している。
値上がり銘柄数は全体の7割を超えた。
米連邦準備理事会(FRB)が9月に利下げを再開することで世界景気が上向くとの見方を支えに日米を中心とした株高基調が続いている。相場のトレンドに従う商品投資顧問(CTA)の買いも入るなか、株価指数先物主導で上げ幅を広げた。
外国為替市場で円相場が前週末夕と比べると円安・ドル高に振れたのもトヨタはじめ輸出関連株の支えになった。自動車株のなかでもスズキはインドでの消費減税に関するロイター通信の報道を受けて現地での販売増への期待から大幅高となった。
東エレクやディスコ、レーザーテクと半導体関連の一角は下落した。前週末15日の米株式市場で主要な半導体関連銘柄で構成するフィラデルフィア半導体株指数(SOX)は2%強下落した。トランプ米大統領がこの日、半導体関税を近く公表する意向をあらためて示し、将来的に「200%や300%になるかもしれない」との考えを示したことが半導体関連銘柄の売りにつながった。
東京株式市場でも半導体関連の重荷になった。日経平均は上げ幅を12円ほどまで縮小する場面もあったが、相場の先高観は根強いなかで上昇を保った。
後場の日経平均株価は、上値を探る展開となろう。為替では円安傾向が輸出株に追い風となっているほか、引き続き米国株の堅調さや海外からの資金流入を受けた投資への期待感が支えとなる可能性がある。ただし、直近の上昇に対する利益確定の動きや、ショートカバーの後退も警戒され、市場が短期的な調整に入りやすい局面でもある。
テクニカル的には、25日移動平均線との乖離も6%超、騰落レシオも依然警戒水準にあり、短期的な過熱感や達成感などは拭い切れない状況といえるだろう。
目先的にダウンサイドの余地が広がっているとのリスクは意識しておきたい。
TOPIXは続伸した。前引けは前週末比17.07ポイント(0.55%)高の3124.75と最高値を上回った。自動車や商社などの上げが目立ち、TOPIXコア30は前引け時点で2000年2月の最高値を上回った。JPXプライム150指数は続伸で前場を終えた。
前引け時点の東証プライムの売買代金は概算で2兆6002億円、売買高は10億7722万株だった。東証プライムの値上がり銘柄数は1158と全体の約7割だった。値下がりは396、横ばいは65だった。
業種別騰落では、その他製品、サービス業、非鉄金属、輸送用機器、情報・通信業などが上昇した一方、銀行業、電気・ガス業、海運業、鉱業などが下落した。
個別では売買代金トップとなったソフトバンクグループが堅調、サンリオも活況高が続いている。三菱重工業が堅調、IHIも高い。古河電気工業も買いが優勢。電算システムホールディングスが値を飛ばし、三越伊勢丹ホールディングスの物色人気も目立つ。また、テルモ、バンナムHD、KDDI、任天堂、ソフトバンクG、味の素、第一三共、京セラ、トヨタ自、エムスリーなどの銘柄が上昇した。
半面、レーザーテック、ディスコが売りに押され、ソニーグループも冴えない。三菱UFJフィナンシャル・グループなどメガバンクも軟調。東京電力ホールディングスなど電力株も総じて利食われた。WOWOW、アンビスホールディングス、クレセゾン、千葉銀、川崎船、東京海上などの銘柄が下落した。
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