NY株/欧州株概況
ダウ反発35ドル高、中東情勢巡る交渉進展に期待
【市況】ダウ反発35ドル高、中東情勢巡る交渉進展に期待

20日のNYダウ工業株30種平均は3営業日ぶりに反発し、祝日前の前営業日である18日に比べ35ドル16セント高の4万2206ドル82セントで終えた。
イランとイスラエルの軍事的緊張の緩和に向けた外交に注目が集まる中、小幅ながらも3営業日ぶりに反発した。
一方、トランプ米政権が中国に対する半導体規制を強化するとの観測から、ハイテク株の一角に売りが出て、相場の重荷となった。
 
英国、ドイツ、フランスの欧州3カ国とイランは20日、スイスのジュネーブで外相会談を開いた。外交的解決を目指して協議を継続することで合意した。トランプ米大統領は19日、イランへの攻撃に踏み切るかどうか2週間以内に決める考えを明らかにした。イスラエルとイランの攻撃の応酬は続いているが、米国の早期介入への警戒がいったん和らいだとの受け止めが広がった。
 
米連邦準備理事会(FRB)のウォラー理事は20日朝の米CNBCの番組で、労働市場が悪化するまで待つべきではないとして、利下げの時期は「早ければ7月」との考えを示した。18日まで開催の米連邦公開市場委員会(FOMC)で、FRBのパウエル議長が利下げを急がない姿勢を改めて示した後で、市場ではFRBが想定より早く利下げに踏み切るとの見方につながった。
 
ダウ平均は下落する場面があった。半導体関連株は軟調だった。米紙ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ、電子版)は20日、米当局者が韓国や台湾の半導体メーカーに、中国で米国製の半導体製造装置を活用しやすくする規制免除を撤回する意向を伝えていたと報じた。報道が嫌気されて、アプライド・マテリアルズは2%近く下落。エヌビディアは1.2%安だった。
 
個別銘柄ではアップルやホーム・デポ、ウォルマートが買われた。一方、アマゾン・ドット・コムやマクドナルド、ユナイテッドヘルス・グループが下げた。
 
ナスダック総合株価指数は反落し、18日に比べ98.863ポイント安の1万9447.410(速報値)で終えた。
 
 
NYダウ 42206.82 ( +35.16 )
S&P500 5967.84 ( -13.03 )
NASDAQ 19447.41 ( -98.86 )
米10年債利回り 4.376 ( -0.016 )
 
NY(WTI)原油 74.93 ( -0.21 )
NY金 3385.7 ( -22.4 )
VIX指数 20.62 ( -1.55 )
 
 

【シカゴ日本株先物概況】
20日のシカゴ日経平均先物は下落した。9月物は祝日前の前営業日である18日に比べ340円安い3万8300円で終えた。同日の日経平均株価やナスダック総合株価指数が下落し、シカゴ市場の日本株先物にも売りが優勢となった。
 
シカゴ日経225先物 (円建て)
38300 ( -50 )
 
シカゴ日経225先物 (ドル建て)
38405 ( +55 )
 
( )は大阪取引所終値比






【欧州株式市場】

■イギリス・ロンドン株価指数
 
20日の英FTSE100種総合株価指数は続落し、前日比17.15ポイント(0.19%)安の8774.65で終えた。20日発表された5月の英小売売上高が市場予想以上に落ち込み、英経済の減速懸念につながった。
 
英アストラゼネカなど時価総額が大きい製薬に売りが出た。原油先物の値下がりを背景に石油株が売られたのも指数の重荷となった。半面、中東情勢を巡る過度な警戒が和らいだことは相場を下支えし、FTSE100種指数は前日終値を上回って推移する場面もあった。金融や資源の一角に買いが入った。
 
FTSEの構成銘柄では、投資会社メルローズ・インダストリーズが3.59%高、金融大手スタンダード・チャータードが2.26%高、資産運用大手シュローダーが1.50%高と上昇。一方、住宅大手バークリー・グループは8.19%安と急落し、製薬大手GSKが2.26%安、石油大手BPが2.10%安で続いた。


■ドイツ・フランクフルト株価指数
 
20日のドイツ株価指数(DAX)は4日ぶりに反発し、前日比293.17ポイント(1.27%)高の2万3350.55で終えた。イスラエルとイランの交戦は続いているものの、事態が一段と悪化するとの警戒感がやや和らぎ、投資家が運用リスクを回避する動きに一服感が出た。
 
20日には英独仏とイランの外相が協議する見通しで、対話により中東での緊張緩和を目指す動きが投資家心理の悪化に歯止めをかけた。
 
個別では、航空機大手エアバスが3.56%高、エネルギー大手イーオンが2.60%高、セメント大手ハイデルベルク・マテリアルズが2.36%高と相場をけん引。半面、製薬大手バイエルは0.91%安、香料大手シムライズは0.60%安、医療機器のザルトリウスは0.56%安で取引を終えた。

 

■フランス・パリ株価指数

フランスの株価指数CAC40は4日ぶりに反発し、前日比0.47%高で終えた。




 

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