NY株/欧州株概況
ダウ連日の最高値、269ドル高 米経済を楽観
【市況】ダウ連日の最高値、269ドル高 米経済を楽観

21日のNYダウ工業株30種平均は4日続伸し、前日比269ドル24セント(0.68%)高の3万9781ドル37セントで終えた。連日で過去最高値を更新した。上げ幅は一時370ドルを超えた。生成人工知能(AI)開発需要が半導体企業などの業績をけん引するとの期待が買いにつながった。米連邦準備理事会(FRB)が年央に利下げ転換するとの見方も引き続き支えとなった。
 
この日も強地合いを引き継ぎ、朝方から買いが先行。幅広い業種の銘柄が値を上げ、終盤まで堅調な展開が続いた。ダウの今週4日間の上げ幅は計1000ドルを超えた。4万ドル乗せが視野に入っており、終値ベースで大台まであと約220ドルとなっている。
 
ダウ平均の構成銘柄ではないが、半導体のマイクロン・テクノロジーが14%高で終えた。前日夕発表の四半期決算と見通しが市場予想を大きく上回り好感した買いが集まった。エヌビディアやブロードコムもアナリストによる目標株価の引き上げを受け、半導体株全体に買いが広がった。
 
エヌビディアが18日から開催している年次の開発者会議(GTC)の活況を受け、AI開発需要の盛り上がりが改めて意識されている。ハイテク株を中心に買いが入り、ダウ平均の構成銘柄ではマイクロソフトやセールスフォースが高かった。
 
FRBが20日に公表した米連邦公開市場委員会(FOMC)参加者の政策金利見通し(ドットチャート)で2024年末の予想が年内0.25%の利下げ3回を織り込む水準で変わらなかった。一方、経済成長率見通しを上方修正した。パウエルFRB議長は記者会見で、インフレ鈍化シナリオがおおむね変わっていないとの見解を示していた。
 
市場では「ハト派的でポジティブな内容だった」との受け止めがあった。利下げ期待に加え米経済がソフトランディング(軟着陸)できるとの見方が強まり、投資家心理の支えとなった。
 
その他ではゴールドマン・サックスやアムジェン、キャタピラーなどが買われた。一方、アップルは売られ、4%安で終えた。米司法省が21日、スマートフォン市場で反トラスト法(独占禁止法)に違反した疑いがあるとして提訴したことが嫌気された。ユナイテッドヘルス・グループやコカ・コーラも安かった。
 
ナスダック総合株価指数は4日続伸した。前日比32.428ポイント(0.19%)高の1万6401.836で終え、連日で最高値を更新した。メタプラットフォームズなどが上げた。一方、テスラは下落した。
 
S&P500種株価指数は前日比16.91ポイント(0.32%)高の5241.53と、連日で最高値を更新した。
 
 



【シカゴ日本株先物概況】
 
21日のシカゴ日経平均先物は上昇した。6月物は前日比465円高の4万0800円で終えた。20日まで開かれた米連邦公開市場委員会(FOMC)を受けて、米連邦準備理事会(FRB)が年央にも利下げに踏み切るとの見方が強まった。生成人工知能(AI)開発の需要が半導体企業の業績をけん引するとの期待もあってNYダウ平均は、楽観的な見方が広がり、4日続伸した。
日経平均先物にも買いが優勢となった。
 
 
シカゴ日経225先物6月限 (円建て)
40800 ( +220 )

シカゴ日経225先物6月限 (ドル建て)
40845 ( +265 )
 
( )は大阪取引所終値比







【欧州株式市場】
■イギリス・ロンドン株価指数
FTSE100 7882.55(+145.17)

 
21日のFTSE100種総合株価指数は反発し、前日比145.17ポイント(1.87%)高の7882.55で終えた。終値として2023年4月下旬以来、約11カ月ぶりの高水準となる。英イングランド銀行(中央銀行)が21日公表した金融政策委員会の結果を踏まえ、政策が利下げに向かっているとの観測が広がり、投資家心理を支えた。

市場参加者の関心が高かった米連邦公開市場委員会(FOMC)を無難に通過し、買い安心感につながった面もある。銀行や資源株を中心に幅広い業種・銘柄に買いが入り、堅調に推移した。FTSE100種指数の構成目柄のうち、90を超える銘柄が前日比で上昇して終えた。

FTSEの構成銘柄では、プライベート・エクイティ会社3i(スリーアイ)グループが8.70%高と急伸。衣料小売り大手ネクストが6.67%高、保険会社セント・ジェームズ・プレイスが5.56%高で続いた。一方、製薬会社ヒクマ・ファーマシューティカルズは3.82%安、たばこ大手ブリティッシュ・アメリカン・タバコは1.36%安、エネルギー小売り大手セントリカは1.34%安。
 
 


■ドイツ・フランクフルト株価指数
DAX 18179.25(+164.12)
 
21日のドイツ株価指数(DAX)は3日続伸し、前日比164.12ポイント(0.91%)高の1万8179.25で終えた。最高値を連日で更新した。前日の米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果発表をきっかけとした株式への買いが、欧州市場でも優勢となった。
不動産やヘルスケア、テクノロジー関連の銘柄に買いが入った。半面、公益株やスポーツ用品のアディダスなど消費関連の銘柄には売りが優勢だった。
 
個別では、エネルギー大手シーメンス・エナジーが6.54%高、セメント大手ハイデルベルクセメントが4.59%高、業務用ソフトウエア大手SAPが4.05%高と買われた半面、航空機エンジン大手MTUエアロ・エンジンズは1.79%安、自動車部品大手コンチネンタルは1.77%安、ハノーバー再保険は1.50%安で終了した。
 
 
 
■フランス・パリ株価指数
CAC40 8179.72(+18.31)
 
欧州の株式市場では主要な株価指数が軒並み上昇した。フランスのCAC40は前日比0.2%高で終えた。

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