薄商いのなかも日経平均は下値抵抗力を発揮した。朝方は、外国為替市場でドル安・円高が進んでいることを嫌気する場面もあったが、前日の米国株市場でナスダック総合指数が連日最高値となったほか、S&P500指数も2月下旬以来約半年ぶりに最高値を更新したことなどを背景に、徐々にリスク選好の流れとなった。
投資事業を手掛け、米国株高の恩恵を受けやすいソフトバンクグループは3%高で、1銘柄で日経平均を43円押し上げた。材料難もあり、低調な売買が続いた。
日本時間19日の米国株の先物相場が小幅ながら上昇したことも支えとなった。
市場関係者は「気の抜けた相場が続いている」とため息交じりだった。
取引開始直後は外国為替市場での円高などを嫌気し、日経平均は下げ幅を前日比100円近くまで広げた。その後は、円高一服や内需関連株が買い戻されたことでプラス圏に浮上したが、「投資意欲を刺激するような強力な買い材料が見当たらない」状況で上値も限られた。
JPX日経インデックス400は続伸し、終値は前日比28.11ポイント(0.19%)高の1万4550.44だった。東証株価指数(TOPIX)は続伸し、2.88ポイント(0.18%)高の1613.73で終えた。業種別では不動産、金融などが上げる一方、精密機器、紙パルプの下げが目立った。
東証1部の売買代金は概算で1兆6966億円。3日連続で2兆円割れだった。売買高は9億1533万株だった。東証1部の値上がり銘柄数は1115と、全体の5割強を占めた。値下がりは954、変わらずは104銘柄だった。