日経平均は為替の円安も追い風に69円高からスタート。外国為替市場で円安・ドル高が進行し、輸出株の追い風になった。値がさのハイテク関連株が買われたことも相場全体を押し上げた。短期筋のショートカバー(売り方の買い戻し)が入り、日経平均は後場に上げ幅を一時270円超まで広げた。
その後は時間外取引のナスダック100先物も堅調に推移するなか、3万円を下値に底堅く推移した。
日本株は景気減速懸念がくすぶる米国株などと比べ、目先は固有の悪材料が少ないとの見方から国内外の投資家の買いを集めている。東京証券取引所のPBR(株価純資産倍率)1倍割れ企業に対する改善要請などを受け、日本企業の経営改革に対する海外投資家の期待も高まっている。「日本株に対する先高観は強まっており、持たざるリスクを意識した海外投資家の買いが株価上昇に弾みをつけた」という。
岸田文雄首相が18日に米台韓の半導体大手と面会し、日本への投資や拠点開設などについて意見交換すると伝わり、日経平均への寄与度が大きい東エレクやアドテストなど値がさの半導体関連株が買われたことも指数を押し上げた。
市場からは「相変わらず強い相場だ。海外投資家は日本株に資金シフトし、需給は非常に良い。ただし、先物主導でインデックス買いの側面は否めず、いつ一巡するかが注視される。どこまで買いが続くかは読めないが、すでに過熱感は出ている」との声が聞かれた。
東証株価指数(TOPIX)は4日続伸し、6.43ポイント(0.30%)高の2133.61で終えた。16日には1990年8月以来約33年ぶりの高値をつけており、連日で年初来高値を更新した。
東証プライムの売買代金は概算で3兆3542億円。売買高は14億2804万株だった。東証プライムの値上がり銘柄数は758と、全体の約4割だった。値下がりは1007、変わらずは70銘柄だった。