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【大引け概況】


18日の日経平均株価は反発し、終値は前日比379円67銭(1.00%)高の3万8482円11銭だった。

 
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朝方から買い優勢の展開となった。前日の欧米株市場が総じて強い動きで、米国株市場ではナスダック総合株価指数とS&P500指数が揃って最高値を更新、NYダウも5日ぶりに反発した。欧州の政局不安はくすぶるものの、この日発表された6月のNY連銀製造業景況指数は事前予想を上回る強い内容で、米景気の底堅さが確認されたことで景気敏感株などを買い戻す足場となった。東京株式市場では前日に700円以上の急落をみせた反動もあって大きく買い戻される展開だった。東エレクやアドテスト、信越化、リクルートなど主力株の一角が上昇した。フランスを中心とした欧州政治不安を背景に日経平均は前日に大幅に下落していたため、自律反発狙いとみられる買いも入りやすかった。
日経平均は前場取引終盤に上げ足を強め前引け時点で400円高に買われたが、後場寄りから伸び悩む格好に。大引けにかけてショート筋の手仕舞い(買い戻し)で急浮上したが、それでも前引けの水準には届かなかった。
 
市場では欧州政治不安は不透明材料として当面は残るとの声が聞かれる。日銀が金融政策の正常化を進めるとみられる次回7月30〜31日の金融政策決定会合まで、海外投資家は積極的に日本株買いに動けないとの見方もある。日本株を買う新規材料は乏しく、きょうの上昇は自律反発の域にとどまったとの見方があった。
 
日経平均はひとまず反発したが、売買代金は3兆円台と商いは低調で、「アク抜け感が出るにはもう少しボリュームが必要」との声も聞かれる。前日の下げで欧州の政局不安はある程度織り込んだとみてもいいだろうが、先行き不透明感は完全に拭えていないだけに、目先的には海外市場の動きなどをにらみながら不安定な値動きが続く可能性は高いだろう。目先は米経済指標を受けた米国市場の動きにも警戒が必要だろう。
 
 


東証株価指数(TOPIX)は反発した。終値は15.75ポイント(0.58%)高の2715.76だった。JPXプライム150指数は反発し、7.23ポイント(0.61%)高の1199.28で終えた。
 
東証プライムの売買代金は概算で3兆4100億円、売買高は14億1403万株だった。東証プライムの値上がり銘柄数は1178。値下がりは418、横ばいは50だった。
 
業種別株価指数(33業種)はその他製品、精密機器、海運業などが上昇。医薬品、電気・ガス業、卸売業などが下落した。
 
 
個別では、東京エレクトロンが買い優勢、三菱重工業も上昇した。トヨタ自動車は強弱観対立のなか小幅プラス圏で着地。任天堂が高く、TDKも値を飛ばした。村田製作所、太陽誘電が強い動き。東京電力ホールディングスも上値を指向した。藤田観光がストップ高人気となり、曙ブレーキ工業も活況高で値上がり率2位に。地主、日本電波工業が大幅高、LINEヤフーも商いを伴い急伸をみせた。
 
半面、この日売買代金で双璧となったレーザーテックとディスコだが、いずれも冴えない展開で、マイナス圏で引けている。日立製作所がやや軟調、ソシオネクストが下値を探った。武田薬品工業や第一三共も下落した。セブン&アイ、TOWAが安く、メルカリも値を下げた。ミガロホールディングスがストップ安で値下がり率トップとなり、K&Oエナジーグループも大幅安。セレス、マネジメントソリューションズも大きく値を下げた。