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【大引け概況】


16日の日経平均株価は続落し、大引けは前日比524円58銭(1.87%)安の2万7527円12銭だった。11月10日(2万7446円10銭)以来、約1カ月ぶりの安値水準となった。
 
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前日の米株式市場では、NYダウは764ドル安と急落。米連邦準備制度理事会(FRB)による金融引き締め政策が嫌気されたほか、米11月小売売上高が予想を下回ったことから景気後退に対する警戒感が強まった。米国株が下落した流れを受け、東京株式市場も大幅安となった。半導体関連などハイテク株が売られたほか、景気後退懸念で非鉄や電気、精密、輸送用機器などが売られた。海運株は堅調だった。為替は1ドル=137円30銭前後へ大幅な円安が進行した。
 
午後に入ると日経平均株価は徐々に下げ幅を拡大した。来週からクリスマス休暇に入る海外投資家が多く、持ち高調整の売りが出やすかった。欧米の利上げで来年は景気後退色が強まるとの見方から、海外勢はグローバルに株式のウエートを引き下げ始めているとの声も聞かれた。
 
市場からは「海外株安を受けて、短期筋が先物主導で売り圧力をかけたようだ。当社の売りフローに大きなものなく、基本的にリバランス的な売買にとどまっている。来週からは海外投資家がクリスマス休暇入りとなり、市場も静かになってくる」との声が聞かれた。
 
 
東証株価指数(TOPIX)は続落し、終値は前日比23.69ポイント(1.20%)安の1950.21だった。
 
東証プライムの売買代金は概算で3兆4268億円。売買高は13億8413万株だった。東証プライムの値下がり銘柄数は1493と、全体の8割を占めた。値上がりは290銘柄、変わらずは56銘柄だった。
 
 
 


業種別株価指数(33業種)では非鉄金属、その他金融業、機械などの下落が目立った。上昇は海運業と不動産業のみだった。
 
個別では、レーザーテック、東エレク、アドバンテストの半導体、村田製、イビデン、TDKのハイテク、ソフトバンクG(SBG)、メルカリ、エムスリー、SHIFTのグロース株、前日に株式分割を発表したファーストリテが安く、SMC、ダイキン、HOYAの値がさ株などが大きく下落。サイバーも下げが目立った。為替は円安・ドル高に振れていたがグローバルな景気悪化懸念からトヨタ自、デンソーの輸送用機器、三井物産、三菱商事の商社なども軒並み売られた。
 
 一方、郵船、商船三井、川崎汽船の海運株が堅調。三菱UFJ、三井住友、東京海上HD、JTなどその他の高配当利回り銘柄は前場までは上昇していたが、後場に値を消した。OLC、第一三共、JR西日本、小田急、Jフロント、三井不動産などディフェンシブの一角が堅調。東芝は、三井住友銀行やみずほ銀行が日本産業パートナーズによる同社の買収提案に対して総額1兆2000億円規模の融資をする方針と伝わり大幅高。業績予想を上方修正したサイボウズ、今期大幅増益見通しのパーク24は急伸。上期堅調決算のアスクルも大幅高。Gunosyは持ち分法適用関連会社が提供するインドでのデジタルクレジットカードサービスがインド準備銀行からライセンス取得と伝わり急伸した。神戸物産は今期見通しが市場予想を下振れも、保守的な計画は想定線であく抜け感が優勢となった。