前日の米株式市場では、NYダウは764ドル安と急落。米連邦準備制度理事会(FRB)による金融引き締め政策が嫌気されたほか、米11月小売売上高が予想を下回ったことから景気後退に対する警戒感が強まった。米国株が下落した流れを受け、東京株式市場も大幅安となった。半導体関連などハイテク株が売られたほか、景気後退懸念で非鉄や電気、精密、輸送用機器などが売られた。海運株は堅調だった。為替は1ドル=137円30銭前後へ大幅な円安が進行した。
午後に入ると日経平均株価は徐々に下げ幅を拡大した。来週からクリスマス休暇に入る海外投資家が多く、持ち高調整の売りが出やすかった。欧米の利上げで来年は景気後退色が強まるとの見方から、海外勢はグローバルに株式のウエートを引き下げ始めているとの声も聞かれた。
市場からは「海外株安を受けて、短期筋が先物主導で売り圧力をかけたようだ。当社の売りフローに大きなものなく、基本的にリバランス的な売買にとどまっている。来週からは海外投資家がクリスマス休暇入りとなり、市場も静かになってくる」との声が聞かれた。
東証株価指数(TOPIX)は続落し、終値は前日比23.69ポイント(1.20%)安の1950.21だった。
東証プライムの売買代金は概算で3兆4268億円。売買高は13億8413万株だった。東証プライムの値下がり銘柄数は1493と、全体の8割を占めた。値上がりは290銘柄、変わらずは56銘柄だった。