きょうの東京株式市場は、前日の米国株市場で主要株指数が高安まちまちとなったこともあり、手掛かり材料難のなか売り買いともに手控えられる展開となった。
寄り付は売りが優勢だったが、その後は切り返し急で170円程度の上昇をみせる場面もあった。しかし買いは続かず、そこから次第安の展開に変わり、後場は前日終値を挟んで狭いゾーンでの往来となった。
米国を中心とするグローバル景気の回復期待から海運や鉄鋼などの景気敏感株が買われる
米株価指数先物が日本時間15日の時間外取引で堅調に推移したことも支えになった。
一方、国内の新型コロナウイルスの感染が拡大する中、景気の下押し懸念は上値を抑えた。中国・上海市場や香港市場の株安も重荷で、日経平均は小幅ながら下げる場面もあった。
14時30分過ぎには半導体受託生産世界最大手の台湾積体電路製造(TSMC)の1〜3月期決算の発表内容が伝わった。純利益が市場予想を上回ったため、一部の半導体関連株が下げ渋る場面があったものの、指数全体を押し上げる材料にはならなかった。
16日の日米首脳会談の結果を見極めたいとの思惑もあり、買いが手控えられた。国内で大阪府をはじめ新型コロナウイルスの感染者数が再び拡大傾向にあることも警戒されている。
市場では「先週の安川電機の決算発表以降、電機系の銘柄では上値の重い動きがみられ、積極的には買いづらい状況にあるようだ」との見方があった。
JPX日経インデックス400は反発。終値は前日比62.35ポイント高い1万7634.79だった。東証株価指数(TOPIX)も反発し、6.95ポイント高の1959.13で終えた。
東証1部の出来高は9億4138万株と3日ぶりに10億株を割り込み、売買代金は2兆200億円だった。騰落銘柄数は値上がり1259銘柄、値下がり845銘柄、変わらず87銘柄。