朝方から買いが優勢だった。前週末の欧米株市場は休場だったが、注目された3月の米雇用統計は事前の市場コンセンサスを大幅に上回る内容で、景気回復期待を背景に景気敏感株など中心に買いが流入した。米長期金利は再び1.7%台に浮上したが、全体に与える影響は軽微だった。投資心理が一段と強気に傾く中、先高観を背景にした株価指数先物への断続的な買いで、上げ幅を300円超に広げる場面があった。
先物の上昇に連動してソフトバンクグループ(SBG)やファストリなど主力の値がさ株を中心に買われた。海運や鉄鋼、銀行など景気敏感株が総じて上昇した。一方、日経平均は朝高後、上値の重さも目立った。
きょうは中国、香港、台湾が休場で積極的な売買を手控える投資家が多く、売買は低調だった。米雇用統計の発表を受けて最初の取引となる日本時間今晩の米国株の動向を見極めたいとのムードも広がり、午後の相場は高い水準を維持しつつも膠着感の強い展開だった。
市場からは「日経平均は3万円を回復すると上値が重くなってくる。戻り売りが控える上、大台超えを買い進めるような材料もなく、上昇相場の踊り場的な感じだ」との声が聞かれた。
JPX日経インデックス400は3日続伸した。終値は前週末比105.22ポイント高の1万7896.05だった。東証株価指数(TOPIX)も3日続伸し、11.92ポイント高の1983.54で終えた。
東証1部の売買代金は概算で2兆953億円と、1月18日以来の少なさだった。売買高は9億7236万株だった。東証1部の値上がり銘柄数は1494と、全体の約68%を占めた。値下がりは624、変わらずは72銘柄だった。