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【大引け概況】

9日の日経平均株価は5日続伸し、前週末比118円85銭高の2万1318円42銭で終えた。5日続伸は4月11日〜4月17日(5日続伸)以来、約4カ月半ぶり。終値は8月1日(2万1540円)以来、約1カ月ぶりの高値だった。
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この日の早朝にかけ台風15号が首都圏を直撃したが、相場への影響は限定的だった。

世界の景気減速への過度な懸念が和らぎ、海外ヘッジファンドなどが株価指数先物に買いを入れた。
景気減速への過度な警戒感が後退し、幅広い銘柄に買いが入った。パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長の発言が金融緩和に積極的な姿勢を示したと受け止められた。中国の預金準備率引き下げによる景気下支え効果への期待も相場の支えとなった。
 
ただ、上値追いの勢いは限定的だった。チャート分析上で株価の長期的なトレンドをあらわす200日移動平均(前週末時点で2万1226円)を上回り、個人投資家などによる戻り待ちや利益確定の売りが出た。
 
東証1部の売買代金は前週前半までの閑散状態に戻っており、先高感から買いの持ち高を膨らませるような投資家はいなかったようだ。
米中貿易摩擦や英国の欧州連合(EU)からの離脱問題は「本質的には解決しておらず、問題が先送りされただけ」。香港では逃亡犯条例案の撤回後も抗議行動が続く。不安の種が残る中で上値を追うには材料不足だったとみられた。
 
東証1部の売買代金は1兆7087億円と2兆円を下回った。売買高は9億6437万株だった。東証1部の値上がり銘柄数は1696と、全体の8割に迫った。値下がりは368、変わらずは87だった。
 
JPX日経インデックス400は3日続伸した。終値は前日比128.31ポイント高の1万3877.22だった。東証株価指数(TOPIX)も3日続伸し、14.01ポイント高の1551.11で終えた。
 

業種別株価指数は33業種すべて上昇し、その他金融業、石油・石炭製品、建設業、非鉄金属、食料品、小売業が上昇率上位となった。
 
個別では、トヨタ自動車やマツダが高く、ファミマとセブン&アイが上げた。三菱UFJフィナンシャル・グループや三井住友フィナンシャルグループなどメガバンクが上昇。第一三共とアステラスが高い。任天堂と東京エレクトロンがそろって新高値を更新。ファナックや安川電機など機械株も戻り歩調を強めている。業界再編期待を背景に栃木銀行や筑波銀行、富山第一銀行など地銀株が買われた。
 
半面、ソフトバンクグループ、ファーストリテイリングが安く、KDDIや資生堂が値を下げた。ホンダや日産自、スズキが下落、日東電とアルプスアルが下げた。三井不動産やNECも軟調。ラクオリア創薬がストップ安、Sansanも新安値に売られた。
 
 
東証2部株価指数は前週末比30.23ポイント高の6410.25ポイントと3日続伸。
出来高6924万株。値上がり銘柄数は251、値下がり銘柄数は153となった。
 
個別では、東亜石油、スターフライヤー、日本KFCホールディングスが年初来高値を更新。インタートレード、技研ホールディングス、ナラサキ産業、アルチザネットワークス、上村工業は値上がり率上位に買われた。
 
一方、ボーソー油脂、東海ソフト、JMACS、瀧上工業、トーアミなど7銘柄が年初来安値を更新。ウインテスト、ラピーヌ、いい生活、篠崎屋、アオイ電子は値下がり率上位に売られた。