きょうの東京株式市場は週初とは打って変わってハイテクセクターが売り叩かれる展開となり、日経平均は大幅に反落した。これまで相場を牽引してきた半導体関連が利食われたほか、電子部品関連やゲーム関連などグロース株が総じて大きく水準を切り下げた。今週に入り米国株市場では長期金利の上昇を嫌気して、ナスダック総合指数が調整局面に入り、これに追随する動きを余儀なくされた。同じ時間帯で取引が行われているアジア株市場も香港株などの下げがきつく投資家心理を冷やした。一方、バリュー株は買われる銘柄も散見された。
朝方から売りが優勢だった。半導体関連株を中心に売られ、午前中には300円安まで下げる場面もあった。米長期金利の高止まりが嫌気され、これまで相場をけん引してきたグロース(成長)株が崩れるのではとの警戒感が強まった。ナスダック100株価指数など米株価指数先物が日本時間日中を通して軟調だったことも下押し要因として働いた。
押し目買いへの意欲が強い投資家による買いも入り、日経平均は一時的に下げ渋った。だが午後に入り、日銀が上場投資信託(ETF)を購入しないのではとの観測も出て再び下値を模索する展開になった。さらに香港の株式取引の印紙税引き上げ方針が伝わってハンセン指数が大幅に下落したことで投資家心理が一層冷え込み、売りに拍車がかかって安値引けとなった。
JPX日経インデックス400も反落。終値は前営業日比302.03ポイント安の1万7237.77だった。東証株価指数(TOPIX)も反落し、35.28ポイント安の1903.07で終えた。
東証1部の売買代金は概算で3兆4613億円。売買高は15億7041万株だった。東証1部の値下がり銘柄数は1523と、全体の約7割を占めた。値上がりは605、変わらずは66銘柄だった。