前日の米国株は上昇したものの、円高進行が嫌気されて寄り付きから売りが先行した。
外国為替市場では、日米金利差の縮小が見込まれたことから、対ドルの円相場が1ドル=107円台となり、国内輸出企業の採算悪化につながると懸念した売りが優勢だった。
また、米株式市場は独立記念日の前日にあたる3日が短縮取引、4日が休場となるため、一部の海外投資家が株価指数先物に持ち高整理の売りを出して現物株を押し下げた。
一方で、水産、電力ガスなど内需のディフェンシブが物色されたほか、6月のユニクロ既存店売上高が好調だった指数寄与度の高いファーストリテが一銘柄で日経平均を一時100円近く押し上げたが、全体を支えきれなかった。
市場からは「米中貿易問題は最悪の事態を回避し、相場はいったん上昇したが、何ら解決した訳ではなく、きょうは円高にリンクして利益確定売りに転じた。次は米国中心に景気動向と金融政策を眺めながらの動きになる」との声が聞かれた。
東証株価指数(TOPIX)は反落し、10.30ポイント安の1579.54で終えた。JPX日経インデックス400も反落した。終値は前日比98.85ポイント安の1万4050.26だった。
東証1部の売買代金は概算で1兆9222億円、売買高は10億890万株だった。値下がり銘柄数は1067銘柄、値上がり995銘柄、変わらず87銘柄だった。