新規の買い材料がない中、欧米の経済指標が市場予想を相次いで下回り、世界景気の先行き不透明感が改めて意識された。
耐久財受注など経済指標の弱さを背景に前日の米国株が下落し、東京株式市場も売り優勢で始まった。日経平均が前日まで4連騰するなど最近の株価の上昇ペースがやや速かったため、休日前に利益を確定する動きなども出やすく、値を下げる銘柄が多かった。
ただ、米中通商交渉が進展するとの期待は高く、閣僚級協議などの結果を見極めたいとして相場の下値を探る動きも限られた。
一時2万1451円23銭(同13円00銭安)まで値を戻した。中国・上海総合指数が上げ転換後に強歩調となり、日銀のETF(上場投資信託)買い思惑も支えとして意識された。
市場からは「日足は右肩上がりでしっかりしている。日銀のETF買いが入っているとの話が出ており、10年債利回りがマイナスとなり、緩和状態が続いている。日経平均2万1500円からは戻り売りが警戒されるが、25日線と75日線がゴールデンクロスの方向性にある点は注目される」との声が聞かれた。
JPX日経インデックス400は5営業日ぶりに反落した。終値は前日比30.83ポイント安の1万4301.86だった。
東証1部の売買代金(概算)は1兆8245億円と、1月22日以来の低水準となった。売買高は9億8867万株。東証1部の値下がり銘柄数は1288、値上がりは731、変わらずは111だった。