前日の欧州株全面安の影響もあってリスク回避の売りが終始優勢だった。英国で新型コロナウイルスの変異種の感染が広がっていることが嫌気され、前日の欧州株は軒並み大幅な下げとなった。
NYダウが一時400ドルを超える下げとなったものの、その後は追加経済対策への期待からプラス圏に切り返して引けた。米国株が歯止めをかけたことはポジティブ材料ながら、日本国内でも新型コロナ感染者数の拡大が続くなか、企業業績への影響などが懸念されるところ。東京市場では押し目に買い向かう動きは限定的だった。それでも、前場は日銀のETF買いを期待して下げ渋る場面があったが、後場は先物主導で売り直される展開を余儀なくされた。
日本時間22日の米ダウ工業株30種平均の先物相場や主要なアジアの株価指数も軟調に推移するなか、日経平均の下げ幅は350円を超える場面もあった。
市場では新型コロナの変異種が広がり、コロナ禍の収束が遅れかねないとの懸念が出ていた。世界保健機関(WHO)や米政府などは接種が始まったワクチンが変異種にも有効との見解を示しているが、状況を見極めたいとの声も多く聞かれた。クリスマス休暇シーズンとあって商いが低調で、振れ幅が大きくなりやすかった。日経平均は25日移動平均(2万6490円、22日時点)を下回って引けた。
JPX日経インデックス400は続落した。終値は前日比226.81ポイント安の1万5922.86だった。東証株価指数(TOPIX)も続落し、27.93ポイント安の1761.12で終えた。