終値は前日比190円08銭高の2万2278円12銭と、2月27日以来、約2カ月ぶりの高値をつけた。
外国為替市場で1ドル=108円台後半の円安・ドル高に振れたことや前日の米長期金利上昇を好感し、24日の東京市場では朝方から買いが優勢となった。
午後には中国・上海株や時間外取引での米株先物の堅調な動きも買いを後押しして値上がり幅を拡大する銘柄が相次ぎ、日経平均の上げ幅は一時200円を超えた。
金融株や輸出関連株など広範囲に物色された。
短期売買を得意とする欧米の投資ファンドなどが時価総額の大きい銘柄に買いを入れ、相場の上昇を主導した。
一方、個人投資家を中心に株価が買値を上回る銘柄を売って当面の利益を確保する動きが目立った。
市場からは「円安が効き、日経平均株価は75日移動平均線を超え、良い形となってきた。ただ、オシレータ系指標で短期的な過熱感が出ている。決算を控えていることもあり、目先は微妙なところだ」との声が聞かれた。
JPX日経インデックス400も3営業日ぶりに反発した。終値は171.03ポイント高の1万5643.98。東証株価指数(TOPIX)は反発し、18.96ポイント高の1769.75で終えた。
東証1部の出来高は14億6994万株、売買代金は2兆4349億円。騰落銘柄数は値上がり1603銘柄、値下がり415銘柄、変わらず64銘柄。
業種別株価指数(全33業種)は銀行業、保険業、輸送用機器、電気機器などが上昇し、非鉄金属と水産・農林業は下落した。
個別では、米長期金利の上昇で運用環境が改善するとして、銀行や保険など金融株に値上がりが目立った。三菱UFJや三井住友FG、みずほFGのメガバンクがそろって上昇。ソニーやトヨタも上げた。コマツが上値追い、東京エレクトロンもしっかり。ユニー・ファミリーマートホールディングスも上昇した。宮越ホールディングスが連続ストップ高となり、CEホールディングスも一時値幅制限いっぱいに買われた。タカラレーベンも買われた。
一方、住友鉱やUACJが下げた。米財務省が対ロ経済制裁の一部を猶予すると発表。ロンドン金属取引所(LME)でアルミニウムやニッケル価格が下落し、収益の重荷になるとして売りが広がった。武田やファストリも下落した。
武田薬品工業、花王が軟調。エムアップは大幅安。コクヨ、しまむらが急落したほか、IHI、NISSHAが売られ、インターアクション、大紀アルミニウム工業所も下落した。
東証2部株価指数は前日比23.20ポイント高の7076.43ポイントと3日続伸した。
出来高8697万株。値上がり銘柄数は253、値下がり銘柄数は177となった。
個別では、セブンシーズホールディングス、大和自動車交通がストップ高。魚喜、三光マーケティングフーズ、セイヒョー、ビューティ花壇、東亜石油は年初来高値を更新。マルマエ、コメ兵、マーチャント・バンカーズ、日本モーゲージサービス、東邦化学工業が買われた。
一方、アイケイ、サンコーテクノ、スーパーバッグ、朝日印刷、広栄化学工業など10銘柄が年初来安値を更新。サイオス、SECカーボン、アイスタディ、パルステック工業、フュートレックが売られた。