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【大引け概況】

29日の日経平均株価は反発し、前日比248円07銭高の2万6422円05銭で終えた。
 
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28日のNYダウ平均は548ドル高と7日ぶり大幅反発。英国中銀が長期国債の無制限買取などを発表し金融市場の混乱が緩和したため、安心感から買いが先行。米国内の長期金利も大幅低下したため買戻しが加速し終日堅調に推移した。
東京株式市場でも買い安心感が広がった。足元の相場の下げが急ピッチだったため、短期的な反発を狙った買いが入りやすかった。上げ幅は一時280円を超えた。
 
英イングランド銀行(中央銀行)は28日、英国債の一時的な買い入れを発表。欧州だけでなく米国でも長期金利が低下したことで、同日の米株式市場では主要3指数がそろって上昇した。東京市場でも足元で下落していた主力株やグロース(成長)株の一角に買い直しが入った。
 
日経平均は28日までの4営業日で1100円超下落していた。テクニカル指標では、25日移動平均からの下方乖離(かいり)率が5.7%(28日時点)と、「売られすぎ」の目安とされる5%を上回っていた。短期的な自律反発狙いの買いや売り方の買い戻しが相場を支えた。
 
きょうは9月末の配当権利落ち日に当たり、配当落ち分の223円程度、日経平均の指数は下押しされた。
 
東証株価指数(TOPIX)は反発した。終値は前日比13.65ポイント(0.74%)高の1868.80だった。
 

市場では「米金利の上昇で米企業の業績への影響が警戒されることから、当面は内需系銘柄への物色が中心になりそう」との声が聞かれた。
 
東証プライム市場の売買高は14億361万株、売買代金は3兆2455億円だった。
セクターでは医薬品、繊維製品、陸運が上昇率上位となった一方、海運、鉄鋼、銀行が下落率上位となった。東証プライムの値上がり銘柄数は1237と、全体の68%を占めた。値下がりは536、変わらずは42、比較不可は16銘柄だった。
 
個別では、ヤマハや楽天グループ、塩野義の上げが目立った。主力処では、ファーストリテ、ソフトバンクG、任天堂、HOYA、OLCなどが上昇。JR東海を筆頭に陸運が全般買われた。新型コロナ経口薬で進展が確認され、目標株価の引き上げも観測された塩野義が大幅高となり、住友ファーマ、中外製薬、第一三共など関連株も連れ高。レカネマブの臨床試験で進展が確認されたエーザイは2日連続のストップ高比例配分。欧州関連の一角として直近の下落がきつかったアシックスが急反発し、業績上振れ観測のあったNRIも買われた。三越伊勢丹や小田急も買われた。
 
一方、配当落ちに伴う処分売りで郵船と商船三井が大きく下落。前日の米ハイテク株高にもかかわらず、レーザーテック、東エレクの半導体関連のほか、ソニーG、日本電産、ファナック、村田製、TDKなどが下落。自動車関連ではマツダが連日の大幅安で、三菱自、デンソー、ホンダなどその他の自動車関連も軟調。日本製鉄、三菱UFJ、丸紅、石油資源開発、IHIなどの市況関連株の一角も下落。西松屋チェは小幅な増配や自社株買いが好感されず、業績予想の下方修正を受けて急落した。