日経平均は先物主導によるインデックス売買に振らされる格好で売り優勢でのスタートとなった。
業績の先行きに対する警戒感などから資生堂や花王といった相対的に値持ちの良かった消費関連銘柄や、陸運など内需関連株に売りが出た。
前日の米株式相場が大きく下げたことが嫌気され、朝方に日経平均は200円あまり下落する場面もあった。
ただ、朝方の売り一巡後は急速に下げ幅を縮小した。
決算を受けた東証1部の主力銘柄への物色が盛んとなるなか、為替相場においても一時1ドル=109円30銭台までの円安進行を背景に短期筋による先物に対する買い戻しの動きも目立った。日経平均は前場中ごろにプラスへと転じた。
米金利が底堅さを見せたことも金融株には追い風となり、TOPIXの底堅さが目立った。トヨタや三菱UFJなど時価総額の大きな銘柄が買われた。
その後は、週末にかけて米国やユーロ圏で重要経済指標の発表を控え、円安進行も一服したことで、後場の日経平均は2万1500円処でのこう着の強まる展開となった。
市場関係者は「商いを伴って大きく上昇しており、最大の様子見要因だったFOMCが終わり、動きやすくなった」との指摘も聞かれた。夏休みシーズンまで残された日数は多くないが、「業績や経済指標など実体経済に目を向けた展開が、少しの間、続くのではないか」という。
JPX日経インデックス400は反発した。終値は前日比28.26ポイント高の1万3949.72だった。東証株価指数(TOPIX)も反発し、2.21ポイント高の1567.35で終えた。
東証1部の売買代金は概算で2兆2260億円、売買高は13億5643万株だった。東証1部の値上がり銘柄数は978、値下がりは1062、変わらずは109だった。