米アップルが17日、新型肺炎の影響を理由に足元の売上高見通しに慎重な見方を示した。
また、米国が半導体製造機器の使用に関して、中国への新たな貿易規制を検討していると伝わったことも、市場心理を圧迫した。
先行きへの警戒感から東エレクや村田製などハイテク関連株に売りが膨らみ、相場下落に拍車をかけた。米シカゴ・マーカンタイル取引所(CME)の時間外取引で米株価指数先物が下げ幅を広げると投資家心理が急速に冷え込み、日経平均は380円超安まで下落する場面があった。
外国為替市場では円相場が上昇し、アジア主要市場や時間外取引での米株価指数先物も下落。金融市場はリスクオフムードに傾きつつあり、「雰囲気は悪化傾向を強めている」のが現状と言える。
新型肺炎による企業業績への悪影響が顕在化し始め、投資意欲は急速に冷え込んでいる状況。アップル関連とされる電子部品株のみならず、開催イベントの見送りが相次ぐ日本では、「インバウンド(訪日外国人客)の影響を受けやすい化粧品や電鉄なども売られる展開」となり、相場の地合いの弱さは明らかとなっている。
JPX日経インデックス400は7日続落。終値は前日比190.31ポイント安の1万4954.26だった。東証株価指数(TOPIX)も7日続落し、22.06ポイント安の1665.71で終えた。
東証1部の売買代金は概算で2兆1244億円。売買高は11億5325万株だった。東証1部の値下がり銘柄数は1865と、全体の86.3%を占めた。値上がりは248、変わらずは47銘柄だった。