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【大引け概況】
19日の日経平均株価は反発した。前日比361円16銭高の2万1333円87銭で取引を終了した。
 終値は、5月10日以来約1カ月ぶりの高値となった。
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朝方は、トランプ米大統領がG20サミットに合わせて習近平国家主席との首脳会談を行う方針を示し、米中摩擦に対する行き過ぎた懸念が後退し米株高となったことから、東京株式市場でも投資家心理が改善、上昇して始まった。

値がさ株や足元で軟調だったハイテク株が買われたほか、トレンド追随型のヘッジファンドなど短期筋を中心とした買いが相場を押し上げた。
 
また、欧州中央銀行(ECB)のドラギ総裁が18日の講演で追加緩和を示唆し、日本時間20日午前3時に結果が判明する米連邦公開市場委員会(FOMC)でも、米連邦準備理事会(FRB)が利下げに前向きな姿勢を強めるとの見方が広がったことから、米欧で金融緩和期待が高まり、日経平均の上げ幅は一時386円まで広がった。
 
一方で、FOMC前に商いは低調で、株高の持続性を見極めたいとの声は多く、買い一巡後は上値の重さが目立った。
 
市場からは「米中首脳会談に対する期待から堅調な足どりだ。目先は、FOMCを受けてマーケットがどう反応するかが注目されるが、仮に揺れたとしても短期的な動きにとどまるだろう。最大の焦点は米中問題であり、両国首脳会談を控えて売り込みにくい面もあろう」との声が聞かれた。
 
東証株価指数(TOPIX)は3日ぶり反発した。26.60ポイント高の1555.27だった。JPX日経インデックス400は3営業日ぶりに反発した。終値は前日比237.95ポイント高の1万3855.65だった。
 
東証1部の売買代金は概算で2兆365億円。売買高は11億6763万株だった。値上がり銘柄数は1910銘柄、値下がり187銘柄、変わらず47銘柄だった。
業種別株価指数(33業種)は全て上昇した。鉱業、証券・商品先物取引業、石油・石炭製品の上昇率が高く、空運業が最も低かった。
 
個別では、最大1500億円の自社株買いを実施すると発表した野村が大幅高となった。株主総会で新規ファンドの成長に意欲を示したソフトバンクGは、1銘柄で日経平均を約43円押し上げた。ファストリ、ソニーも高い。村田製や日電産、キーエンスも大きく買われた。東京エレクトロン、アドテスト、ルネサスエレクトロニクス、SUMCOなど半導体関連への買いも目立つ。トヨタ自動車も買い優勢だった。三桜工業、クボテックが値幅制限いっぱいに買われたほか、ジャパンディスプレイ、住友鉱、国際石開帝石、コマツも上昇した。
 
半面、元気寿司と進めていた経営統合の協議を中止すると発表したスシローグローバルホールディングスが急落、シスメックス、富士通、ユニチャームも売りに押された。エニグモ、ディー・エル・イーが大きく水準を切り下げたほか、ダブル・スコープも軟調だった。ヤマダ電機、インフォマートなども下落した。ANAHDやOLCも安い。
 
東証2部株価指数は5日ぶり反発した。前日比51.05ポイント高の6481.97ポイントだった。
出来高3416万株。値上がり銘柄数は281、値下がり銘柄数は133となった。
 
個別では、工藤建設、スリープログループ、ウェルス・マネジメント、スーパーバッグ、互応化学工業など9銘柄が年初来高値を更新した。FDK、岡本工作機械製作所、セントラル総合開発、アドテック プラズマ テクノロジー、イトーヨーギョーが買われた。
 
一方、児玉化学工業、西部電機、ユーピーアール、IJTT、中央魚類など8銘柄が年初来安値を更新した。TBグループ、リミックスポイント、日建工学、都築電気、西芝電機が売られた。