2月25日(3万0168円)以来、約2週間ぶりの高値。
前日の米株式市場では、1.9兆ドルの米追加経済対策が成立し景気拡大期待が膨らんだことが好感され、NYダウが118ドル高と最高値を更新した。米長期金利が落ち着いて推移したことを受けこれまでやや軟調に推移していた株価指標面で割高とされる半導体や電子部品株などを中心に買いが広がった。
この流れを受けた東京株式市場も値を上げて推移。米株価指数先物が底堅く推移していることも安心感を呼んだ。半導体関連株などが上昇し、後場に入り一段と値を上げ、日経平均株価は500円を超す上昇となった。
きょうは株価指数先物・オプション3月物の特別清算指数(SQ)算出日で商いは膨らんだ
期末を控えて利益確定の売りも出やすく、日経平均は小幅ながら下げに転じる場面もあった。
もっとも、メジャーSQ算出を波乱なく通過したあとは、イベントを乗り切ったことへの安心感などから先物主導で買いが強まった。市場からは相場のトレンドに追随する売買で運用するCTAなどが新たに6月物の持ち高を形成しているのではないかとの指摘もあった。日本時間12日の米株価指数先物がきょうの米株式相場の上昇を見込んで堅調に推移したことも、投資家心理を強気に傾けた。
欧州中央銀行(ECB)が11日の理事会で、国債など資産買い入れのペースを加速すると決めたことも、米国を中心に広がっていた金利上昇への過度な警戒感を和らげ、買い安心感につながった面もあった。
SQを通過し「需給の不透明感が低下した」ことで市場心理が改善。後場は日経平均株価の上げ幅が500円を超えた。「重要イベントの通過後は上昇に弾みがつく」と指摘する声も聞かれた。前引けでは値下がり銘柄が過半数に達したが、後場は「幅広く押し目買いが入り」、切り返す銘柄が増えた。
JPX日経インデックス400は4日続伸。終値は前日比246.70ポイント高の1万7621.83だった。東証株価指数(TOPIX)も4日続伸し、26.14ポイント高の1951.06で終えた。
東証1部の売買代金はSQ算出に伴う売買の影響で、3兆6235億円と膨らんだ。売買高は15億8290万株だった。東証1部の値上がり銘柄数は1243と、全体の6割近くを占めた。値下がりは844銘柄、変わらずは108銘柄だった。