前日の米株式市場では、NYダウが305ドル高と上昇し、初の3万4000ドル台に乗せた。米3月小売売上高など好調な経済指標が好感された。これを受けた東京株式市場も買い先行でスタート。日経平均株価は一時、前日に比べ140円を超す上昇となった。
ただ、買い一巡後は伸び悩む展開となりマイナス圏に転じる場面もあった。週末要因に加え、国内で新型コロナウイルスの新規感染者数が拡大していることなどで上値は重く、前日終値を挟んだ展開となった。寄り付きの高値(2万9789円)を終日上回らなかった。
前日に半導体大手の台湾積体電路製造(TSMC)が2021年の設備投資計画の上方修正を発表したことを手掛かりに、値がさの半導体関連株が堅調で指数を支えた。
日本時間17日未明に菅義偉首相が米ワシントンでバイデン米大統領との首脳会談に臨む。立ち遅れるコロナワクチンの供給で前進があるとの期待がある半面、米中対立の深刻化につながる発言などへの警戒感もあり、様子見ムードが強かった。
市場からは「日米首脳会談を見極めたいとの空気がある。ワクチン供給面での期待がある一方、米中問題が日本にどう影響を与えるか不安もある。ただ、決算がこれから増えてくると、個別株物色が強まることになる」との声が聞かれた。
JPX日経インデックス400は小幅続伸。終値は前日比30.52ポイント高の1万7665.31だった。東証株価指数(TOPIX)は小幅続伸し、1.74ポイント高の1960.87で終えた。
東証1部の売買代金は概算で2兆555億円。売買高は9億915万株だった。東証1部の値上がり銘柄数は1021と、全体の約47%を占めた。値下がりは1051、変わらずは118銘柄だった。