前日の米国株市場で主要株価指数が高安まちまちとなったことを受け、朝方はリスク回避の売りが優勢のなか始まった。
しかし、下値では海外投資家とみられる大口の資金が主力銘柄を拾い、全体相場も頑強な値動きを示した。取引時間中は米株価指数先物やアジア株市場が堅調な値動きを示したことも安心感を誘った。国内企業の決算発表では増額修正銘柄などを買う動きが活発。特にきょう取引時間中の決算発表で注目を浴びたトヨタ自動車は今3月期の業績予想を上方修正し、株価も一時250円を超える上昇をみせるなど全体指数に貢献した。日経平均は最終盤に買いが入り高値引けとなった。
2020年4〜12月期の決算発表で製造業を中心とした国内企業の業績改善が顕著になるなか、新型コロナウイルスのワクチン接種開始による経済活動の活性化、財政政策を支えに業績の先行きにも楽観的な見方が広がった。
日本国内でもいよいよ新型コロナのワクチン接種が始まろうとしている。米国株と比べると全体的にまだ出遅れているとされる日本株の見直しにつながるとみる向きもある。日本は明日祝日で休場となるが、一段の上昇に備える投資家は少なくなかったようだ。
JPX日経インデックス400は4日続伸。終値は前日比40.22ポイント高の1万7451.13と、連日で上場来高値を更新した。東証株価指数(TOPIX)は続伸し、5.28ポイント高の1930.82と、91年6月以来の高値で終えた。
東証1部の売買代金は概算で2兆8828億円。売買高は13億2435万株だった。東証1部の値上がり銘柄数は947と、全体の約43%を占めた。値下がりは1152、変わらずは92銘柄だった。