きょうの東京株式市場は買い手控えムードが強かった中、小口の売りに押された。円高・ドル安も重荷となった。「6月の経済指標を見極めたい」との声が聞かれた。
半面、約2カ月半ぶりに新規株式公開(IPO)が再開し、東証マザーズの新規上場銘柄に買いが膨らんだことは個人投資家の心理を支えた。
前日の欧米株が総じて高く、米国株市場ではハイテク株比率の高いナスダック総合指数が8連騰で連日の最高値更新と好調だったが、新型コロナウイルス感染拡大に対する懸念から終盤伸び悩む展開となっており、これを受け東京株式市場でもリスクを取る動きは限定的。外国為替市場でドルが売られ、1ドル=106円台半ばと円高に振れたことなども、市場心理を冷やした。
午後、「都内で新たに55人が新型コロナウイルスに感染していることが確認された」と伝わった。先月25日の緊急事態宣言解除後では最多の感染者となり、一部で警戒した売りも出たが、総じて反応は限定的だった。
JPX日経インデックス400は反落し、終値は前日比49.18ポイント安の1万4244.03だった。東証株価指数(TOPIX)は反落し、6.64ポイント安の1580.50で終えた。