中東で地政学リスクが意識され、原油市況急騰の余波も懸念されたが、フタを開けてみると下値は堅く、日経平均は小幅ながら10日続伸、2万2000円台回復となった。
日経平均の終値での2万2000円台回復は4月26日以来、約5カ月ぶり。
10日続伸は、2017年10月2〜24日(16連騰)以来、約2年ぶり。
週明けの東京株式市場は方向感のない展開だった。サウジアラビアの石油施設が無人機の攻撃を受け、原油市況が急騰。地政学リスクが意識され下落した米国株の流れを引き継ぎ、日経平均株価は100円超値下がりして始まった。
ただ、売り一巡後は「海外勢とみられる割安株への見直し買いが幅広く入った」といい、銘柄数では値上がりの方が多い状態が続いた。午後は、日経平均は前週末終値を挟んでのもみ合いに終始した。
原油価格の上昇で在庫評価損益が改善するとの見方から、石油関連株が大幅高となった。米利下げ観測の低下を受け、世界的な金利低下に歯止めが掛かるとの受け止めも広がり、利ざや改善期待から金融株が買われた。
半面、原油高による業績への悪影響が懸念された海運や空運、化学株は売りに押された。
東証1部の売買代金は概算で2兆4201億円。売買高は13億3628万株だった。JPX日経インデックス400は8日続伸。終値は前週末比39.26ポイント高の1万4429.65だった。TOPIXも8日続伸し、4.71ポイント高の1614.58で終えた。
東証1部の値上がり銘柄数は1250。値下がりは792、変わらずは109銘柄だった。