東証株価指数(TOPIX)は4.00ポイント安の1583.09と、ともに続落。
ダウ平均が下落した米国株式相場を受けた東京株式市場では売りが先行。新型コロナウイルス感染再拡大懸念や、朝鮮半島の地政学リスクの高まりなどの警戒材料に加え、リスクオンムードの後退で、朝方に一時1ドル=106円70銭台と、上昇し、輸出関連株などへの売りにつながった。
オーストラリア(豪)統計局が日本時間午前に発表した5月の雇用統計で、新規雇用者数が予想を下回り対豪ドルでの円高が進むと、日経平均は一段安となり、一時330円安まで下げ幅を広げた。米国で昨日、中国の少数民族ウイグル族への弾圧に関与した中国当局者への制裁が可能となるウイグル人権法が成立し、米中対立がさらに激化するのではとの警戒感を指摘する向きもあった。
後場は円高の一服や日銀の上場投資信託(ETF)買い入れ期待などから下げ幅を縮小した。
手掛かり材料難のなか、上下に動きづらい展開で売買代金も細り気味。日経平均株価は、「当面15日の安値(2万1529円)と16日の高値(2万2624円)の間でのもみ合いとなりそう」との声が聞かれた。
経済活動の制限が緩かった地域や早期に活動を再開した地域で足元、感染の拡大が目立ち、「有効な治療法も確立されていないのに楽観するのは早過ぎた」など、警戒感が再び強まっている。市場関係者は「当面、北京や米国のウイルス感染者の動向が、当市場にとって最大の関心事になるのだろう」と話していた。
東証1部の出来高は11億1122万株、売買代金は2兆90億円。騰落銘柄数は値上がり890銘柄、値下がり1164銘柄、変わらず113銘柄だった。