日経平均株価は7日以来1週間ぶりに節目の2万円を下回った。
米景気の先行き不透明感から前日の米株式相場が大幅に下落し、運用リスクを回避する目的の売りが出た。2021年3月期の業績予想を未定とした企業の株価が大幅に下落し、相場を下押しした。米株価指数先物が時間外取引で一段安となり、日経平均の下げ幅が拡大した。
新型コロナ禍による景気や企業業績の停滞への懸念は根強く、押し目買いや買い戻しの動きが鈍い一方、午後に売りが強まった。日本時間14日のシカゴ市場で米株価指数先物が売られた。アジアの株式相場も弱含んでおり投資家が買いに慎重になった。日銀が上場投資信託(ETF)買い入れを実施するとの観測があったが、短期筋の売りが優勢だった。
電子部品や自動車など米国の景気動向に敏感な銘柄の値下がりが目立った。
「新型コロナ感染の再拡大が警戒され、これまで買い手だった海外の短期投資家が売りに転じた」とみられ、買い注文が薄い中を売り物に押される銘柄が相次いだ。
決算発表が相次ぐなか、今期が増益になる見通しを示した武田は大幅高だった。業績が相対的に良好と評価された銘柄に短期筋の資金が向かった。
JPX日経インデックス400は3日続落。終値は前日比238.78ポイント安の1万2984.76だった。東証株価指数(TOPIX)は3日続落し、28.14ポイント安の1446.55で終えた。
東証1部の売買代金は概算で2兆1578億円。売買高は13億2977万株だった。東証1部の値下がり銘柄数は1952と全体の90%を占めた。値上がりは190、変わらずは29だった。