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【大引け概況】
30日の日経平均株価は4営業日ぶりに大幅反落し、前日比353円98銭安の2万3185円12銭で終えた。
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前日の欧米株市場が、新型コロナウイルス感染再拡大のなか経済先行き不透明感を嫌気して総じて軟調だったことからリスクオフの流れにあった。それでも前場は軟調地合いながら日経平均は2万3000円台半ばで売り物をこなし、前引け段階では30円弱の下げにとどまった。
日本時間午前に開催された米大統領選候補のテレビ討論会を受け、増税を掲げるバイデン前副大統領が優勢との見方が広がった。日本時間午後の米株価指数先物が大幅に下落するのにつれて、日本株にも売り圧力が強まった。
 
テレビ討論会については、市場で「バイデン前副大統領がトランプ米大統領のなりふり構わぬ批判に冷静に応じていた印象で、マナーのないトランプ氏に比べて優勢」との評価が次第に広がった。バイデン氏は法人税の増税などを打ち出しており、米景気には逆風になるとの見方から株売りを促した。
 
原油先物相場の大幅下落で原油関連株に売りが広がったことや、高配当利回りの金融関連株などに配当落ち後の売りが続いたのも相場の重荷となった。
 
日経平均は4〜9月に4268円上昇し、バブル期にあたる1987年(4444円)以来33年ぶりの上げ幅となった。
 
30日のJPX日経インデックス400は大幅続落。終値は前日比277.78ポイント安の1万4617.28だった。東証株価指数(TOPIX)も大幅続落し、32.61ポイント安の1625.49で終えた。
 
東証1部の売買代金は概算で2兆9096億円と6月12日以来の高水準だった。売買高は14億4236万株だった。東証1部の値下がり銘柄数は1892と、9割近くを占めた。値上がりは253銘柄、変わらずは31銘柄だった。
 

業種別株価指数(33業種)は、銀行業、証券・商品先物取引業、空運業、保険業、海運業などの下落率が大きかった。上昇は情報・通信業のみ。
 
個別では、三菱UFJ、三井住友、みずほFGが売られ、野村、第一生命HDやT&Dが売られた。NTTデータやNTTが値を下げ、丸紅や三井物への売りも目立った。ファーストリテ、エムスリー、ZHDは軟調だった。JALは反落。JFE、住友鉱、商船三井は安かった。チェンジの下げがきつく、任天堂、ソニー、トヨタも下落した。
 
半面、ホンダ、スズキが締まり、オリンパスは反発。NTTが完全子会社化を発表したNTTドコモが続伸し、ソフトバンクGは堅調だった。Jフロントや三越伊勢丹、高島屋も高い。
 
東証2部株価指数は前日比50.05ポイント安の6216.86ポイントと反落した。
出来高1億4251万株。値上がり銘柄数は168、値下がり銘柄数は239となった。
 
個別では北日本紡績、STIフードホールディングス、カーチスホールディングス、ツインバード工業、フレンドリーが売られた。
 
一方、バイク王&カンパニー、東邦金属、鈴与シンワートがストップ高。アヲハタ、SIG、ベース、サンセイ、ジーエルサイエンスなど8銘柄は年初来高値を更新。リンコーコーポレーション、明治機械、アマテイ、アップルインターナショナル、ビート・ホールディングス・リミテッドが買われた。