きょうの東京株式市場は、リスク回避の売り圧力が強まった。前週末の米国株市場ではNYダウが一時1000ドルを超える急落をみせたのをはじめナスダック総合株価指数やS&P500指数なども揃って大幅安に売り込まれており、東京株式市場でも主力株中心に幅広いセクターで買いが見送られる展開となった。日経平均は大幅安で始まった後、先物主導で下げ足を強め、中国経済の減速懸念も意識された。午前には下げ幅が600円を超える場面があった。
FRBによる金融引き締めに対する警戒感が強まっているほか、中国での主要都市ロックダウンの影響も懸念されている。機械株が売られたほか、内需株も建設株などへの売りが目立った。
中国では、新型コロナウイルスの感染が広がる上海でロックダウン(都市封鎖)を再び強化する動きがあるほか、北京でも感染者増に伴う検査拡大が伝わる。中国のコロナ感染拡大が景気を下押しするとの警戒が強まり、機械や鉄鋼、海運など景気敏感株の売りにつながった。
日経平均が2万6500円を下回る場面では、主力銘柄の一部に値ごろ感から買いが入り、下げ渋る場面があった。ただ、米連邦準備理事会(FRB)が積極的な金融引き締めに動くとの見方が根強く、米株価指数先物は日本時間25日の取引で軟調に推移した。日本株市場でも投資家が積極的に運用リスクをとる動きは限られた。
午後には前期決算の下方修正を発表した清水建が大幅安となり、大林組や鹿島などゼネコン株の売りに波及した。コスト負担増が企業収益を圧迫するとの懸念も投資家の買い手控えにつながったようだ。
東証株価指数(TOPIX)は続落した。終値は前週末比28.63ポイント安の1876.52だった。午前には下げ幅が一時2%を超えた。
東証プライムの売買代金は概算で2兆4584億円。売買高は10億1350万株だった。東証プライムの値下がり銘柄数は1554と、全体の8割強を占めた。値上がりは250、変わらずは34だった。