下げ幅は7月31日(629円)以来の大きさで、5日以上続落するのは7月以来。
欧米の新型コロナウイルス感染再拡大への警戒感が根強いなか、日本時間30日の時間外取引で米株価指数先物が下落した流れを受け、軟調に推移した。
フランスやドイツでは感染拡大を抑えるためロックダウン(都市封鎖)に踏み切る動きが続いており、経済活動の制限で景気の回復が遅れるとの見方が増えている。投資家は運用リスクを回避する姿勢を強めた。
日本時間の今晩に開く米株式市場で、米アップルなどハイテク株に売りが出るとの警戒感が高まっているのも重荷となり、大引けにかけて日経平均は下げ幅を広げた。
午後に米株価指数先物が一段安となると、日経平均も下げ幅を広げた。
市場では「日本時間の今晩に開く米株式市場で、前日に決算を発表した米アップルなどハイテク株に売りが膨らむのではとの警戒感から、海外のヘッジファンドなどが売りを出した」との見方があった。11月3日に米大統領選を控え、先行き不透明感も売りを促したようだ。
来週は米大統領選により、グローバル規模で金融市場が混乱する可能性がある。市場関係者からは「現状は買いポジションを傾けられる環境ではない」との声が上がっていた。
日経平均を対象としたオプションの価格から算出する日経平均ボラティリティー・インデックス(VI)は大幅に上昇。終値で6月29日以来4カ月ぶりに節目の30を上回った。
JPX日経インデックス400は大幅に5日続落。終値は前日比290.03ポイント安の1万4210.19だった。東証株価指数(TOPIX)も大幅に5日続落し、31.60ポイント安の1579.33で終えた。
東証1部の売買代金は概算で2兆6377億円。売買高は13億1380万株だった。東証1部の値下がり銘柄数は1897と、全体の9割近くを占めた。値上がりは244、変わらずは39銘柄だった。