画像処理半導体大手の米エヌビディアが15日発表した売上高見通しがアナリストによる予想を下回ったことを嫌気し、電機を中心とする幅広い銘柄に売りが出た。半導体産業は世界景気との連動性が強いとされることから、東京株式市場では「米国を中心に先進国の景気が減速に向かう」との警戒感が広がった。
東エレクや信越化といった半導体関連株が売られた。ファンドを通じてエヌビディアに出資するソフトバンクも下げ、日経平均の重荷となった。
週末とあって買値を上回った銘柄を売り、利益を確定する投資家も多かった。
一時2万1663円99銭(前日比139円63銭安)まで下げ幅を拡大し、大引けにかけて安値圏で推移した。なかで半導体関連株中心に軟調だった。
市場からは「後場後半の下げは、これといった不安材料が出た訳ではないが、板が薄いなかを先物売りに押されたようだ。
週末で売りが出やすい面はあろう。ただ、日経平均の日足は値幅が縮まりつつあり、三角もち合いをイメージさせる」との声が聞かれた。
為替が小幅の円高・ドル安に動いたことも市場心理を冷やし、東証1部全体で買い注文は少なかった。
JPX日経インデックス400は続落した。終値は前日比79.06ポイント安の1万4427.81だった。東証株価指数(TOPIX)も続落し、9.67ポイント安の1629.30で終えた。
東証1部の出来高は14億2466万株、売買代金は2兆5593億円。騰落銘柄数は値上げが利607銘柄、値下がり1442銘柄、変わらず63銘柄。