前日の米株式市場では、NYダウが371ドル高と急反発。経営不安が続く米地銀のファースト・リパブリック・バンクに対して米大手銀行11行が、16日、合計300億ドル(約4兆円)を預金すると発表。支援を行うことが明らかになり、金融システム不安が後退するなかNYダウとナスダック指数は上昇した。この流れを受け、東京株式市場も買いが先行する展開となった。日経平均株価の先物などへの買いも入り、午後に入り全体相場は上昇基調を強めた。半導体関連などハイテク株が値を上げ、日経平均株価は2万7300円台に値を戻した。
日経平均は伸び悩む場面もあった。2万7300円を上回る水準では、利益確定や戻り待ちの売りが出やすかった。値がさハイテク株のほかには鉄道や医薬品など、相対的に世界景気の影響を受けにくい内需・ディフェンシブ株の物色が目立った。「世界景気減速への警戒感はなおくすぶっている」との声が聞かれた。
東証株価指数(TOPIX)は反発し、終値は前日比22.32ポイント(1.15%)高の1959.42で終えた。
東証プライムの売買代金は概算で3兆6788億円。売買高は16億4105万株だった。東証プライムの値上がり銘柄数は1350と、全体の約7割を占めた。値下がりは423銘柄、変わらずは62銘柄だった。