米国が対中追加関税の発動を公表し、貿易摩擦の激化に対する懸念が重しとなって本日の日経平均は3円高からスタートした。
日経平均は後場、2万2800円台に乗せる場面があった。日本時間の正午頃に中国が発表した7月の貿易統計が景気拡大を示唆する内容だったため、機械株などに買いが入った。ただ、「米中貿易摩擦の影響はまだ織り込んでいない」との見方も多く、買いは続かなかった。
また、成長期待の高かった資生堂の2018年12月期の利益見通しが市場予想を下回り株価が急落。投資家心理を冷やした。短期志向の海外ヘッジファンドからは株価指数先物に売りが出たという。
JPX日経インデックス400は小幅に反落した。終値は前日比18.08ポイント安の1万5442.46だった。東証株価指数(TOPIX)も反落し、1.34ポイント安の1744.71で終えた。
東証1部の売買代金は概算で2兆5466億円、売買高は14億4982万株だった。東証1部の値下がり銘柄数は984、値上がりは1039、変わらずは81銘柄だった。
業種別株価指数(33業種)は、石油・石炭製品、ゴム製品、食料品、建設業などが下落。海運業、情報・通信業などが上昇。
個別では、ソフトバンクグループはITバブル期以来の高値を付けた。キーエンスも大きく買われた。NTTが上昇、ファナック、ダイキン工業,ニコンや日東電も高いも値を上げた。ジャムコ、タカラトミーがストップ高となり、サンコールも一時値幅制限いっぱいに買われる人気となった。ライト工業、日本化学工業、プレサンスコーポレーションなどが値を飛ばし、ラクーンも大幅高だった。
半面、資生堂が大幅安、東海カーボン、ソニーも安い。トヨタ自動車が売りに押され、スズキも利食われた。東レは連日で年初来安値を更新した。KLabが急落したほか、市光工業、明治ホールディングスや第一三共、エーザイも大幅安。ピーエス三菱が水準を切り下げ、安藤ハザマも大幅下落した。ベネッセホールディングスの下げも目立った。
東証2部株価指数は前日比24.28ポイント高の7313.46ポイントと5日ぶり反発した。
出来高1億1647万株。値上がり銘柄数は240、値下がり銘柄数は182となった。
個別では、キクカワエンタープライズ、D.A.コンソーシアムホールディングス、日本モーゲージサービスが年初来高値を更新。パス、チャーム・ケア・コーポレーション、コンテック、オーウイル、田岡化学工業が買われた。
一方、ブルドックソース、エスビー食品、オーミケンシ、カネヨウ、オーベクスなど24銘柄が年初来安値を更新。ヒラノテクシード、高田工業所、アピックヤマダ、テクノスマート、フマキラーが売られた。