前日のNYダウ、ナスダック総合指数など主要株価指数が3日続伸し、外国為替市場でも円安に振れたことなどを受け日経平均は買い先行で始まり、前引けは2万1400円近辺まで水準を切り上げた。
日経平均は5月相場に入ってから前日まで約1200円下げており、リバウンド狙いの買いが流入した。海外ヘッジファンドなど短期筋の先物を絡めた買い戻しも株高を後押しした。
ただ、日経平均は後場から伸び悩んだ。
為替が円高方向に振れたことや中国・上海総合指数の軟化が嫌気された。米国が中国の通信機器大手、華為技術(ファーウェイ)と米企業との取引を原則禁止する方針を出した影響は東京株にも及び、「電子部品株の一角が売られている」との指摘があった。
市場関係者の間では、トランプ米大統領と習近平・中国国家主席が6月下旬にそろって出席する20カ国・地域(G20)首脳会議を摩擦緩和に向けて重視する向きが多い。
しかし、米中首脳会談の開催までは「トランプ大統領の発言に振り回されかねない」と株価への影響を危惧する声も聞かれた。
JPX日経インデックス400は反発し、終値は前日比145.40ポイント高の1万3839.29だった。東証株価指数(TOPIX)も反発し、16.70ポイント高の1554.25で終えた。
東証1部の売買代金は概算で2兆4294億円、売買高は13億4952万株だった。東証1部の値上がり銘柄数は1705と、全体の約8割を占めた。値下がりは377、変わらずは58だった。