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【大引け概況】
10日の日経平均株価は7営業日ぶりに反発した。終値は前週末比66円03銭高の2万2373円09銭だった。
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朝方は、売りが先行した。米国の対中国貿易摩擦の激化が警戒され、前週末の米国株式が下落した流れを受け、寄り付き直後に2万2249円61銭(前週末比57円45銭安)まで軟化した。
 
8月の米雇用統計が米利上げを後押しする内容だったと受け止められて円安・ドル高が進み、自動車など輸出関連株の一部に買いを促した。米長期金利の上昇で運用環境が改善するとの期待から保険など金融株も買われて相場の上げをけん引した。
 
積極的に買い持ち高を積み増す投資家は少なく、相場の上値も限られた。トランプ米大統領は7日、中国からの全ての輸入品が追加関税の対象になり得るとの考えを改めて示し、日本に対しても強硬な姿勢を維持した。貿易摩擦を巡る先行き不透明感が意識した持ち高調整売りが優勢となり、日経平均は下げる場面もあった。
 
内閣府が朝方発表した4〜6月期の実質国内総生産(GDP)改定値は年率換算で前期比3.0%増と、速報段階(1.9%増)から上方修正された。設備投資がGDP押し上げに寄与しており、ファナックなど関連株の買いにつながった。
 
市場からは「米通商問題が相場の頭を抑え、短期筋の買い戻しが下値を支えているイメージだ。貿易摩擦の行方を見極める必要があり、週末のSQ(特別清算指数)算出に向けて警戒感は解けない」との声が聞かれた。
 
JPX日経インデックス400は8営業日ぶりに反発した。終値は前週末比28.47ポイント高の1万4921.53だった。東証株価指数(TOPIX)も8日ぶりに反発し、3.30ポイント高の1687.61で終えた。
 
東証1部の売買代金は、1兆8752億円。売買高は11億1612万株だった。東証1部の値上がり銘柄数は1207。値下がりは808、変わらずは97だった。

 
業種別株価指数(33業種)は、保険業、鉱業、海運業の上昇が目立った。下落は陸運業、化学、ガラス・土石製品など。
 
個別では、ファナックがしっかり。武田薬品工業が堅調なほか、第一生命ホールディングス、東京海上ホールディングスなど保険株も強い動きをみせた。テルモ、エーザイ、ダイキン工業が高い。ポールトゥウィン・ピットクルーホールディングス、アイビーシーが急騰、IBJも物色人気となった。アルテックが活況高、シュッピンも上昇した。
 
半面、村田製作所、TDKや太陽誘電、アドテストが軟調、資生堂や花王、東海カーボンも売りに押された。gumi、エイチームが急落、丹青社も大幅安。伊藤ハム米久ホールディングスが下落したほかアトラ、レノバなども利食われた。市光工業、ダブル・スコープなども下落した。
 
東証2部株価指数は前週末比6.74ポイント高の7077.27ポイントと6日ぶり反発した。
出来高8660万株。値上がり銘柄数は219、値下がり銘柄数は205となった。
 
個別では、アイルがストップ高。土屋ホールディングス、アウンコンサルティング、ICDAホールディングス、チャーム・ケア・コーポレーション、アーバンライフなど6銘柄は年初来高値を更新。エリアクエスト、ASTI、ヒガシトゥエンティワン、ウインテスト、ビットワングループが買われた。
 
一方、JESCOホールディングス、フルスピード、アスモ、魚喜セイヒョーなど28銘柄が年初来安値を更新。タツモ、クワザワ、インスペック、ハイレックスコーポレーション、クロスキャットが売られた。