きょうの東京株式市場は方向感の定まりにくい動きとなった。前場は利益確定の売りに押される展開となり、日経平均は300円を超える下げで3万6000円台を割り込む場面もあったが、売り一巡後は押し目買いが優勢となった。
主要な半導体株で構成するフィラデルフィア半導体株指数(SOX)は1.54%高で終えた。「国内の半導体関連銘柄の方向感を決める場面が目立つ米エヌビディアが5日続伸しており、値がさの半導体関連銘柄には買いが入りやすい局面が続いている」と指摘。東エレクとレーザーテク、アドテストの半導体関連3銘柄で日経平均を約70円押し上げた。
米長期金利が上昇傾向にあるほか、国内でも新発10年債利回りが0.74%台に入るなど上昇基調を強めている。だが、これを嫌気する動きは限定的だった。
売りが優勢になる場面もあった。日経平均は年初から前日まで2700円強上昇し、短期的な過熱感は意識され、利益確定売りも出やすかった。午前には先物主導で売りが膨らみ、3万6000円を下回る場面があった。