前日の米株式相場が米連邦準備理事会(FRB)による早期利下げ期待がやや後退したことで下落した流れを受けて、海外勢による株価指数先物売りに押された。6月末の配当権利落ち分も30円程度あって126円安からスタート。
円高進行が一服し、米中摩擦への懸念もやや和らいだが、引き続き20カ国・地域(G20)首脳会議を前に積極的な買いは手控えられ、寄り付き後の日経平均はマイナス圏でもみ合う展開が続いた。
ただ、米中貿易摩擦に投資家の関心が向かう中で、この日も「基本的には、今週末の米中会談待ちの状況だった」とされる。日経平均株価のこの日の安値の値幅は100円弱にとどまり、出来高・売買代金は低調。売りを急ぐ雰囲気もなかった。
東エレクやアドテストなど半導体関連株の上昇が支えたことで、節目の2万1000円は維持した。
世界的に景気減速感が強まっている上、イラン情勢や英国の欧州連合離脱問題など気掛かりな材料も多い。別の市場関係者は、この日の東京株式市場の状況について、「さしたる理由もなく売られている銘柄も多く、何となく気持ちが悪い」と不安をのぞかせていた。
日経平均は25日線や2万1000円が下値として意識され、これを維持できるかどうかが注目される」との声が聞かれた。
東証株価指数(TOPIX)は続落し、前日比9.15ポイント安の1534.34で終えた。JPX日経インデックス400も続落した。終値は前日比75.76ポイント安の1万3676.50だった。
東証1部の売買代金は概算で1兆6814億円、売買高は9億3501万株だった。値下がり銘柄数は1552銘柄、値上がり508銘柄、変わらず77銘柄だった。