休日中の外部環境の悪化を警戒して市場心理が冷え込み、週末特有の持ち高整理の売りを消化できなかった。
新型コロナウイルスの感染拡大を背景に国内外の景気が急速に悪化しており、改めて先行きへの警戒感が高まった。
週末に新型コロナウイルスの感染拡大に関する悪材料が出るのではとの懸念も重荷となり、下げ幅は午後に250円を超える場面があった。
政府が23日にまとめた4月の月例経済報告は、国内景気について「急速に悪化しており、極めて厳しい状況」との認識を示した。「悪化」の表現は約11年ぶりで、景気や企業業績に対する不安が改めて意識された。
市場では「5月6日を期限とする政府の緊急事態宣言は延期される可能性が高く、中長期の投資家は買いを入れづらい」との声が聞かれた。4月の米製造業購買担当者景気指数(PMI)速報値が大幅に悪化するなど、海外で不安材料が相次いだのも投資家心理を下向かせた。
もっとも、日経平均は下げ渋る場面も目立った。日銀が午後に上場投資信託(ETF)を買い入れるとの見方や、27日に開く金融政策決定会合で追加金融緩和に踏み切るとの観測は一定の支えになった。
JPX日経インデックス400は反落。終値は前日比45.92ポイント安の1万2736.53だった。東証株価指数(TOPIX)も反落し、4.69ポイント安の1421.29で終えた。
東証1部の売買代金は概算で2兆733億円、売買高は13億2710万株だった。東証1部の値下がり銘柄数は1201と、全体の約55%を占めた。値上がりは887銘柄、変わらずは81銘柄だった。