前週末の米国市場で情報技術関連株の弱さが目立ったことから、前場は半導体株などが売られ、日経平均株価を押し下げた。
中国景気の先行き不透明感を背景に、主要企業の2018年4〜9月期決算発表の本格化を控えて中国関連銘柄を中心に持ち高調整の売りが出た。
ただ、今週半ばから本格化する決算発表を前に全般には様子見姿勢が強く、売りの勢いは続かなかった。上海総合指数が急伸したことなどから、後場は買いが優勢となり、日経平均はプラスに転じた。
上海株が連日の大幅上昇となるなか、日本時間22日のGLOBEX(シカゴ先物取引システム)で米株価指数先物も上昇した。中国株の持ち直しが世界の株式相場の支援材料になるとの見方から、午後の日経平均は140円高まで強含んだ。外国為替市場で円安・ドル高が進み、歩調を合わせて株価指数先物に買いが入った面もあった。
市場では、「前場は前週末の取引時間中の安値(2万2212円)を割り込まず、後場は中国株の上げ幅拡大などでプラス浮上した。直近の『マド』(18日安値2万2637円-19日高値2万2551円)を埋め、強い動きだ。ただ、200日線に絡んだこれまでのパターンでいけば当面もみ合いか」との声が聞かれた。
JPX日経インデックス400は3営業日ぶりに反発した。終値は前週末比20.83ポイント高の1万5022.54だった。東証株価指数(TOPIX)も3営業日ぶりに反発し、同2.46ポイントの1695.31で終えた。
東証1部の売買代金は概算で2兆1009億円。売買高は11億3506万株だった。東証1部の値上がり銘柄数は1216、値下がりは792、変わらずは100銘柄だった。
業種別株価指数(33業種)は、鉱業、食料品、水産・農林業、その他金融業などが上昇。下落は石油・石炭製品、医薬品など。
個別では、安川電やSUMCO、スクリンが大幅高となった。東京エレクトロンも買いが優勢だった。資生堂や良品計画が高く、ファーストリテイリングも堅調。多木化学がストップ高に買われたほか、石川製作所も急伸。アイ・エス・ビーが大幅高に買われ、ショーケース・ティービー、メディアドゥホールディングスなども物色人気となった。ピジョンも上昇した。
半面、ソフトバンクグループが冴えず、ソニー、武田薬品工業も軟調。川崎重工業が急落したほか、昭和シェル、JXTGが下落した。アーレスティ、KYBも大幅安となった。楽天の下げが目立った。コロプラが大きく値を下げ、ネオス、モバイルファクトリーなども売られた。出光興産、ラウンドワンも下落した。
東証2部株価指数は前週末比28.90ポイント高の7265.72ポイントと5日続伸した。
出来高7557万株。値上がり銘柄数は236、値下がり銘柄数は182となった。
個別では、ファーマフーズが一時ストップ高と値を飛ばした。マックスバリュ東北、システム情報、エヌ・ティ・ティ・データ・イントラマート、京進、インテリジェント ウェイブなど11銘柄は年初来高値を更新。コーア商事ホールディングス、北恵、安川情報システム、プレミアグループ、Casaが買われた。
一方、フジ日本精糖、ボーソー油脂、三光マーケティングフーズ、サイボー、サイバーステップ>など22銘柄が年初来安値を更新。日本鋳造、トーヨーアサノ、パシフィックネットビート・ホールディングス・リミテッド、川金ホールディングスが売られた。