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【大引け概況】

4日の日経平均株価は反発し、終値は前日比321円29銭(0.81%)高の3万9773円14銭だった。
 
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主力株などを中心に買い戻される銘柄が多くなり日経平均は上昇、一時800円近い上げ幅をみせる場面があった。前日の米国株市場では経済指標の発表を受けて米10年債利回りが上昇一服となり、これを背景にハイテク株が買われナスダック総合株価指数が高く引けた。東京市場でも不安心理が和らぎ、先物へのショートカバーを足場に日経平均は大きく切り返す展開になった。ソフトバンクグループ(SBG)などハイテク株の一角に買いが入った。
 
外国為替市場では1ドル=151円台後半の円安水準で推移したことも追い風材料に。しかし、取引終盤になるとあすの米雇用統計発表を前に手仕舞い売りが表面化し、上げ幅を縮小した。
 
米サプライマネジメント協会(ISM)が3日発表した3月の非製造業(サービス業)景況感指数は市場予想を下回った。インフレ鈍化が意識されたことが米金利低下を促し、3日の米市場ではハイテク株の上昇が目立った。主要な半導体関連銘柄で構成するフィラデルフィア半導体株指数(SOX)は上昇して終えた。東京市場でも多くの半導体関連株は高い水準が続いたものの、株式分割考慮後の上場来高値を更新した東エレクは午後に利益確定売りが出て下げに転じた。日経平均も大引けにかけて急速に上げ幅を縮小した。
 
東証プライム市場の値上がり銘柄数は約6割だった。伊藤忠は3日午後に発表した2025年3月期(今期)の株主還元方針が引き続き好感され、2カ月ぶりに上場来高値を更新した。市場では上場企業の株主還元強化や資本効率改善の動きが一段と広がる可能性が意識され、日本株買いに弾みが付いたとの見方があった。国内外の2400人の人員削減など構造改革を午後に発表したコニカミノルは一段高となった。
 
 

東証株価指数(TOPIX)は4営業日ぶりに反発した。終値は25.49ポイント(0.94%)高の2732だった。JPXプライム150指数は4営業日ぶりに反発し、9.35ポイント(0.79%)高の1188.42で終えた。
 
東証プライムの売買代金は概算で4兆7963億円、売買高は19億8441万株だった。東証プライムの値上がり銘柄数は1010。値下がりは575、横ばいは67だった。
 
業種別株価指数(33業種)は電気・ガス業、非鉄金属、保険業が上昇。下落は空運業、鉄鋼など。
 
 
個別では、東京電力HD、関西電力など引き続き電力株が買われたほか、ディーエヌエー、ソシオネクストが一部証券会社のレポートで急騰。また、住友鉱山、三井金属、三菱マテリアルなど資源関連銘柄も買われた。このほか、三菱UFJ、コニカミノルタ、フジクラ、花王、SUMCO、荏原製作所が上昇した。
 
一方、ANAホールディングス、ニッスイ、日本製紙、IHIが売り優勢となったほか、富士通、住友ファーマ、日本製鉄が軟調推移。ニッスイが下げた。他では、KeePer技研が後場一段安となった。