前日の米国株が取引終了にかけて軟化した流れを引き継ぎ、売り優勢で始まった。
米連邦公開市場委員会(FOMC)後の記者会見で、米連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長は量的緩和の強化を示唆せず、市場の期待が後退した。
日本時間17日のNYダウ工業株30種平均先物が軟調に推移し、売りが出た。下げ幅は200円を超える場面があった。
また、為替が時折1ドル=104円台となるなど円高・ドル安気味で推移していたことが嫌われ、自動車など輸出関連株の一角が軟調だった。新型コロナウイルスの感染拡大による業績悪化が鮮明になった電鉄株は軒並み安となった。
2021年3月期は民営化後最大の連結最終赤字の見通しとなったJR西日本、JR東日本は大幅に下落した。東急や京成なども連れ安した。
午後の取引では出来高や売買代金の伸びも鈍り、東京株式市場はこう着状態となった。
市場では「景気や企業業績の一段の回復がみられない限りは、指数でこの水準より上は買いづらさがある」との声もあった。
16〜17日の日程で開催された日銀の金融政策決定会合では現状の大規模な金融緩和策の維持が決定された。想定内とあって市場の反応は薄かった。
JPX日経インデックス400は反落。終値は前日比75.73ポイント安の1万4734.49だった。東証株価指数(TOPIX)も反落し、5.95ポイント安の1638.40で終えた。
東証1部の売買代金は概算で2兆35億円。売買高は11億894万株だった。東証1部の値下がり銘柄数は931銘柄だった。値上がりは1116、変わらずは127銘柄だった。