きょうは終始買い優勢の展開で、日経平均は一時450円以上の上昇をみせ3万2000円台を回復する場面もあった。前日の欧州株市場で主要国の株価指数が総じて高かったほか、米国株市場でもFRBが今回のFOMCで金利の据え置きを決定、これを好感する形でNYダウ、ナスダック総合株価指数ともに続伸歩調となった。
欧米株高を受け、東京株式市場でも朝方から空売り筋の買い戻しが全体相場を押し上げる形に。半導体関連株が軒並み買われ、市場のセンチメントを強気に傾けた。ただ、3連休前ということもあり上値では目先筋の手仕舞い売りも観測され、終値では3万2000円台に届かなかった。
東京株式市場でも値がさの東エレクやアドテストなどハイテク関連株が軒並み高となり、日経平均を押し上げた。
前日の取引時間中に決算を発表したトヨタへの買いが継続したことや、緩和的な国内金融政策が続くとの見方も投資家心理を強気に傾けた。海外短期筋の先高観は根強く、株価指数先物への買いが断続的に入った。半面、日経平均は前日に742円高と今年2番目の上昇幅を記録するなど直近の急伸で短期的な過熱感も意識されやすかった。
日米の金融政策決定会合を無事に通過したため、投資家の関心は、本格化する企業業績の動向に移っていくことになる。ただ、東京株式市場が休場となる3日には米国で雇用統計の発表が予定されているため、米長期金利の低下傾向が続くのかどうか見極めたいところであろう。雇用統計も波乱なく通過すれば、来週以降、日経平均は国内企業の堅調な業績推移を背景に上値を目指す展開になっていくとし、目先は75日線水準を早期に突破できるかがポイントになりそうだ。