東証株価指数(TOPIX)は10.13ポイント安の1432.41と、いずれも反落した。
トランプ米大統領が経済活動再開に向けた方針を示し、前週末の米株式相場は大幅高となった。ただ、「日本はまだ緊急事態宣言発動の効果を見極める段階」として先行きへの警戒感が残っているほか、日本株は前週末に先行して大幅高となっていたため、利益確定売りが優勢となった。
指数が弱い割には、値上がり銘柄は結構多く、買いにも売りにも傾きづらい中、後場に入っても1万9700円近辺での一進一退が続いた。
日銀のETF買いが見送られたとの観測で、後場寄り軟化する場面も。ただ、全体指数と連動しない中小型株には買われる銘柄も多く、前後場を通じて値上がり銘柄数と値下がり銘柄数は拮抗、結局わずかながら値上がり数が上回った。
3月貿易統計では輸出の減少が表面化し、新型コロナウイルスの感染拡大による経済への悪影響は顕著だ。今後発表が本格化する3月期決算でも、企業収益の悪化が確実視される。経済と企業業績はともに先行きが警戒される状況で、「日経平均の2万円台回復は一筋縄ではいかない」のかもしれない。
市場では「日経平均株価と25日移動平均線とのカイ離率が、前週の16日は4.7%だったが17日には7.6%に拡大し、目先的な警戒感が強まったようだ」との声が聞かれた。
東証1部の出来高が10億6542万株、売買代金は1兆9656億円にとどまり、13日以来、1週間ぶりに2兆円を割り込んだ。騰落銘柄数は値上がり1060銘柄、値下がり1035銘柄、変わらず73銘柄だった。