朝方は、買い優勢で始まった。2月28日の米国株式は値下がりしたものの、良好な米経済指標を受けて円安・ドル高が進み、好感された。いったん伸び悩む場面もあったが、円安歩調とともに中国経済指標の回復や時間外取引の米株価指数先物の上昇なども支えとなった。
円相場が1ドル=111円台後半に下落し、輸出関連を中心に買いが広がった。中国の2月の財新製造業購買担当者景気指数(PMI)の改善で中国の景気減速懸念が和らいだことも投資家心理を支えた。
朝方発表の18年10〜12月期の法人企業統計では、設備投資額が増加した。米中摩擦に対する警戒が強まる中でも企業の設備投資意欲が強いとの見方から、買いを入れる投資家が散見された。
名実ともに3月相場となり、決算を意識した国内機関投資家の売りもみられたが、下値を売り込む動きにはつながらなかった。
市場からは「円安効果が大きいが、きのう引けにかけて売った向きの買い戻しや投信設定などの需給要因もあり、上昇は複合的ものだ。ここから上は戻り売りが増してくるが、下値を着実に切り上げ、上昇基調に崩れはない」との声が聞かれた。
東証1部の売買代金は概算で2兆623億円、売買高は11億4848万株だった。東証1部の値上がり銘柄数は1180、値下がりは859、変わらずは91銘柄だった。
東証株価指数(TOPIX)も反発した。前日比8.06ポイント高の1615.72で終えた。
JPX日経インデックス400も反発し、終値は前日比83.30ポイント高の1万4353.95だった。