前日まで2日間下げた後とあって、買い遅れた投資家の押し目買いが優勢だった。前日の米株式市場で半導体関連株が上がった流れを受けて、東京株式市場でも値がさの半導体関連銘柄の一部に買いが入った。海運の上げが目立ち、空運や陸運なども上昇した。
国内では新型コロナウイルスの感染者数が減少傾向にある。きょう告示された自民党総裁選には4氏が立候補し、新型コロナの感染抑制策や経済対策に市場の関心が集まる。経済活動の再開や政策対応への期待が相場を押し上げた。
アジアの株式市場で前日に年初来安値を更新するなど警戒感が強まっていた香港ハンセン指数が高く推移したことも、日本株の買い安心感につながったとの見方があった。午後には下値が堅いとみた投資家の買いが断続的に入り、日経平均は上げ幅を200円超に広げる場面があった。
市場からは「押し目買いニーズは強いが、誰もが調整を待っているのではないか。まずは、来週のFOMC(米連邦公開市場委員会)や、29日投開票の総裁選の結果を見極めたいところだ」との声が聞かれた。
JPX日経インデックス400は3日ぶりに反発した。東証株価指数(TOPIX)も3日ぶりに反発し、10.01ポイント高の2100.17で終えた。朝方には下落に転じる場面があった。
東証1部の売買代金は概算で4兆3205億円。5月27日以来、約4カ月ぶりの高水準だった。売買高は15億9933万株だった。東証1部の値上がり銘柄数は1423と、全体の6割強を占めた。値下がりは645銘柄、変わらずは119銘柄だった。