前日まで相場をけん引していた半導体株や電子部品株が利益確定売りや持ち高調整の売りに押されて値を下げ、日経平均株価の重しになった。国内には買いを誘うような新規材料もなく、前場は買いが優勢だった自動車や銀行といった業種も、後場は手じまい売りに押されて伸び悩んだ。
日本時間午後のシカゴ市場で米株価指数先物が下げ幅を広げると、散発的な売りが出た。取引参加者は少なく商いは低調だった。
前日のハイテク株が軟調だった流れを引き継ぎ、半導体関連などに売りが波及した。米国で検討されている追加経済対策の成立に時間がかかるとの見方から、買い控えの雰囲気が強まった。東京都の小池百合子知事が22日の新型コロナウイルスの新規感染者が238人だったと述べた。都内の感染者は累計1万人超となり、感染拡大が続いていることも相場の重荷だった。
日本の4連休中には半導体のインテルなど米注目企業が決算発表を予定している。米企業決算次第で連休明け後の相場の方向性が変わる可能性があるとして、取引を見送る投資家が多かった。
市場からは「特段の材料もなく、連休を控えて利益確定売りが出やすい。決算待ちの状況でもあるが、内容の良し悪しを素直に反映し、二極化が進む可能性がある」との声が聞かれた。
JPX日経インデックス400は3営業日ぶりに反落し、終値は前日比79.31ポイント安の1万4186.88だった。東証株価指数(TOPIX)も3営業日ぶりに反落し、9.78ポイント安の1572.96で終えた。
東証1部の売買代金は概算で1兆8880億円と節目の1兆円を下回った。売買高は10億8527万株だった。東証1部の値下がり銘柄数は1634、値上がりは473、変わらずは65だった。