2月28日以来ほぼ1カ月半ぶりに2万2000円台を回復した。日米首脳会談に対する過度な警戒感が和らぎ、幅広い銘柄が買い戻された。
朝方は、米主要企業の好決算などを背景にした17日の米国株高を受け、買い優勢で始まった。日米首脳会談でトランプ米大統領から目立った要求が伝わらず、同大統領が次期国務長官に指名したマイク・ポンペオCIA(中央情報局)長官が、今月北朝鮮を極秘訪問し金正恩氏と会談したと伝えられ、北朝鮮情勢が安定化するとの期待も投資家心理を後押しした。
指数は対ドルでの円弱含みも支えとなり、株価指数先物買いを交えて上げ幅を拡大し、後場終盤には一時2万2194円11銭(前日比346円52銭高)まで上昇する場面があった。
JPX日経インデックス400は反発し、前日比171.07ポイント高の1万5485.76で終えた。東証株価指数(TOPIX)も反発。終値は19.69ポイント高の1749.67だった。
東証1部の売買代金は概算で2兆5467億円、売買高は14億5861万株だった。東証1部の値上がり銘柄数は1733と、全体の8割強を占めた。値下がりは286、変わらずは63銘柄だった。
個別では、建設事業の利益率向上などで18年3月期の業績予想を上方修正した戸田建設が大幅高で4日続伸。通信業向けなどの受注好調で18年3月期業績予想を上方修正したMinoriソリューションズも6日ぶりに大幅反発した。
このほかに、ファーストリテイリング、ソフトバンクグループ、ファナック、TDKなど日経平均株価への寄与度の高い銘柄は堅調。後場に入って日本郵船、商船三井など海運株が一段高となった。また、TOKYO BASE、KLab、ライオン、グリー、北の達人コーポレーションも買われた。
半面、“中古マンションでも不正融資”と報じられたスルガ銀行は後場に入って下落幅を拡大。証券会社がアナリストリポートで、目標株価を引き下げたディップが後場一段安となった。このほかに、ルネサスエレクトロニクス、ブイ・テクノロジー、小野薬品工業は軟調推移となった。マネックスGや東エレクが下落した。
東証2部株価指数は前日比54.11ポイント高の6987.68ポイントと3日ぶり反発した。
出来高1億1911万株。値上がり銘柄数は338、値下がり銘柄数は105となった。
個別では、フュートレックがストップ高。マーチャント・バンカーズは一時ストップ高と値を飛ばした。クレアホールディングス、魚喜、東海汽船は年初来高値を更新。ファステップス、川崎近海汽船、クリヤマホールディングス、テクノスマート、杉村倉庫は値上がり率上位に買われた。
一方、技研ホールディングス、北陸電話工事、ボーソー油脂、ランドコンピュータ、スーパーバッグなど20銘柄が年初来安値を更新。アライドテレシスホールディングス、アイケイ、要興業、D.A.コンソーシアムホールディングス、カンロが売られた。