きょうは主力株に利益確定売りが出て、日経平均は軟調なスタートとなった。前日の米国株市場でNYダウやナスダック総合株価指数など主要株価指数が揃って下落、マイクロソフト<MSFT>やアップル<AAPL>をはじめ大手IT株が売り込まれ、全体指数を押し下げた。
中国でのiPhoneの販売減少が伝わったアップルが下落するなど、ハイテク株を中心に売られた。
これを受けて東京株式市場でも、半導体主力株などに売りを誘導する形となり、日経平均は朝方寄り付き直後に300円を超える下げをみせた。しかし、下値では押し目買いが入り、その後は一貫して戻り足となった。前日の米株式市場で半導体大手のエヌビディアが逆行高となり、アドテストなど半導体関連の一角が上昇して指数を下支えした。6日の取引で香港ハンセン指数などアジア各国・地域の株価指数が総じて堅調だったのも投資家心理を支えた。半導体関連の一角が頑強な値動きを示したほか、電力や不動産株など内需株が堅調で全体相場を支えた。
売り圧力はすぐ弱まり、日経平均は下げ幅を縮小する展開。午後には上昇に転じ、4日に付けた史上最高値(4万0109円)を上回る場面があった。プライム市場全体では値上がり銘柄数が7割を占め、値下がり銘柄数を大きく上回った。
市場では「資本効率の改善期待を背景に株価の先高観は強い。海外投資家などが割安株に資金を振り向ける動きが広がっている」との声が聞かれた。PBR(株価純資産倍率)が相対的に低い銘柄で構成する東証株価指数(TOPIX)バリュー指数は0.71%高で終え、TOPIXグロース指数の上昇率(0.07%高)を上回った。
TOPIXは続伸した。終値は10.74ポイント(0.39%)高の2730.67で、連日で1990年2月以来34年1カ月ぶりの高値を更新した。JPXプライム150指数は4営業日ぶりに反落し、0.66ポイント(0.06%)安の1199.12で終えた。